「農民」記事データベース20141110-1141-09

旬の味


 澄みわたった青空の下、心地よい風が吹きわたり、山々は紅葉の時期を迎えているが、昨今の天気はおかしい。日本列島各地に大きな爪あとを残した台風は、東北を通過する頃は勢いも弱まり、最終の収穫を迎えるリンゴ農家は風による落果の被害も少なく安どしている▼今年の稲作の生育状況は順調で豊作が期待されていたが、収穫期を迎えての生産者米価はどうなっているのか。昨年からみれば2000〜3000円低下と今まで経験したことのない大暴落に驚き、落胆している▼農産物検査員をしている私は、農家と接する機会が多い。品位等級格付けをしていても心境は穏やかでない。多く農家から米価に対する不満の声が聞こえる。水より安い米価、生産費にも届かない米価、農家として生活ができない状況に追い込まれているし、地域経済に大きな影響を与えている▼日本農業の基幹産業である日本人の主食の米を守ること、農家の再生産を保障させるなど農政転換を国民的課題として運動を強めていこう。

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(新聞「農民」2014.11.10付)
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2014年11月

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