福島県の新品種「天のつぶ」
試食会と店頭販売
農家と直接話し合えた
お米を買ってもらえた
農民連ふるさとネットと
川崎市の小島米店
新しいお客さんが来てくれた
川崎市宿河原の小島米店で、10月25日、福島県の会津産直センターと農民連ふるさとネットワークが協力して、店頭イベントが開催されました。
少しでも福島の力になれたら
小島米店は以前からJA会津みどりと協力してイベントを行うなど、福島産米を積極的に扱ってきました。「会津もまだ風評被害が払しょくしきれていません。イベントを通じて、少しでも福島の力になれたら」と小島晃社長は話します。夏の米屋さん交流会で開催を表明し、今回のイベント実行にこぎつけました。
当日は福島県の喜多方市から会津農民連の安部一浩さんと女性部2人が駆けつけ、新品種の「天のつぶ」の試食会と店頭販売を行いました。焼きおにぎりを作りはじめると香ばしい香りが漂います。香りに誘われて客がやってきました。子ども連れの客も多く来店し試食。「おいしい」と評判がよく、2キロと5キロの袋がよく売れ、当初準備していた袋は売り切れになり追加で袋詰めするほどでした。中には5キロ袋を3袋買っていった客もいました。
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焼きおにぎりの香りにさそわれ多くの人が訪れました |
その一方で、「米は知り合いや親類から送られてくるから」という人も多く、縁故米が米屋の営業に影響を与えている様子も出ていました。
来店客には「やはり精米したてのお米がいい。スーパーにあるような、いつ精米したのかよくわからない米は気に入らない」と話す人もいて、こだわり販売のファンが、着実に根付いている様子がうかがえました。
風評を気にせず家族連れが試食
小島社長は「天気にも恵まれ、新しいお客さんにも来てもらうことができました。風評被害は残っていますが、生産者が来て直接対話することで、農民連の取り組みも理解してもらえるし、お米も買ってもらえます。会津の女性が参加して、漬物や帽子も販売できたことで意義のあるイベントになりました」と述べていました。奥さんの礼子さんも「福島産であることを全く気にせず買ってもらえ、家族連れにも試食してもらえました。同い年の女性も来てくれて楽しいイベントでした」と話し、充実したイベントとなりました。
会津農民連の安部さんは「放射能の影響を気にせずに買ってもらうことができ、手ごたえのあるイベントになりました。イベントを進めるには、店に出ている女性どうしの打ち合わせが非常に重要だと痛感しています。ふるさとネットにはもっと小売店を回って、産地の情報発信をがんばってほしいです」と話していました。
(新聞「農民」2014.11.10付)
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