「農民」記事データベース20141020-1138-09

旬の味


 9月27日の土曜日はいい天気で、玉子の配達中にツーリングするたくさんのバイクとすれ違った。その車内で、カーラジオから聞こえてきたのが御嶽山噴火のニュースだった。あまりに唐突な出来事に、あっけにとられた▼長野県内には、浅間山を筆頭にいくつかの活火山がある。浅間山は時折、入山規制がかかるので活動が活発なのだと知っていたが、御嶽山の方は噴火のリスクのある山だと知らなかった。家から御嶽山までちょうど70キロ離れていた。風向き次第で、いつ火山灰が降ってもおかしくない距離だ。実際に、80キロ離れた甲府では降灰が確認されていたので、万一のためにとマスクを買った▼火山はあんなに近場に観測機器を設置して、24時間体制で監視しているのに、それでも噴火の予測は難しいのだ。では、地震の予測はなおさらだ▼どうしても原発のことが頭をよぎる。どういう神経をしていると、こんな状況で再稼働などという言葉が口にできるのだろうと、テレビの向こうの顔をじっと見た。

(よ)

(新聞「農民」2014.10.20付)
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2014年10月

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