「農民」記事データベース20141020-1138-02

TPP STOP!官邸前アクション

米価暴落 くず米1キロ5円!?

農民連代表者会議の出席者
切実な思い次々訴え

関連/青森・津軽農民組合 降ひょう被害現地調査


 臨時国会が開会して初めてとなる「STOP TPP!官邸前アクション」が10月7日、首相官邸前で行われました。同日開かれた農民連の全国代表者会議の出席者も多数参加し、農民の切実な思いを次々に訴えました。

 農民連女性部副部長で青森県農民連の沖津由子さんは、概算金7300円、くず米が1キロ5円という米価暴落の実態に触れながら、「これでは若い人に農業を引き継いでいけない。TPPにも反対し、農家が安心して作り続けられる政治に変えていきたい」と発言。

 群馬県農民連の木村一彦会長は、「大規模化・法人化すればもうかるという農政のもとで、大規模化した農家が、いまの米価暴落で自ら命を絶つほどの深刻な事態に追い込まれている。TPP参加は何がなんでも止めていこう。私たちも地元群馬でがんばる」と、決意を語りました。


青森・津軽農民組合
降ひょう被害現地調査

りんご表皮破損、葉枯れ目立つ

 9月12日の午後、青森県弘前市にひょうが降り、収穫目前のりんごや稲に大きな被害を及ぼしています。津軽農民組合は9月21日、降ひょう被害の現地調査を行い、要望を聞きました。

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りんご農家から降ひょう被害の話を聞く一行

 松木平地域のりんご農家で組合理事の菊池兼人さんによると、「12日の午後2時半頃、南西から黒い雲といっしょにひょうが降り出した。角のある大きさ2センチほどのひょうで、5分くらい続いた」と言います。

 トキ、王林など青いりんごの被害が目立ち、破れた表皮の周りが赤変して広がっている跡が一個のりんごに何カ所もありました。葉もひょうで破られ、地面に散らばっています。ふじなど赤いりんごも押し傷があり、被害はこれから目立ってきます。

 近くにある伊藤透さんの園地では、王林の被害が甚大です。「傷が乾いてコルク状になっても、中が腐っていないか心配。ジュースにできればいいと思う」と話します。加工用りんごの値段はいま200円、400円という相場です。加工用への助成を望む声が出されました。

 津軽大沢駅近くの園地でも王林が壊滅的被害を受け、上から下までなっている王林のほとんどすべてにひょうが当たり、葉っぱも枯れて褐色になっていました。

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ひょうの被害を受けたりんご

 稲にも被害がありました。堀越地域に近い長内秀明さんの水田では、刈り取り前の稲がひょうにたたかれてもみが多数落ちていました。「水稲共済に連絡して、被害調査のために坪刈りしていったが、共済がおりるかどうか」と話します。

加工用の買い取り支援
肥料・農薬代の補助を

 組合員からは、加工りんごの買い取り支援、肥料・農薬代への助成など要望が出されました。また「被害は全体の1%くらいかもしれないが、軽く見ないでほしい。全国で天候不順による被害が多発しており、農業被害への支援を強めてほしい」との要望が出されました。

 組合では地域で集まりを開いて要望をまとめ、行政へ支援を求めていきたいと考えています。

(青森・津軽農民組合須藤宏)

(新聞「農民」2014.10.20付)
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2014年10月

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