「農民」記事データベース20141020-1138-01

農民連
全国代表者会議開く

関連/米価暴落 米作りを守れ 主食を守れ 10・22緊急 昼休みパレード

 農民連は10月7日、全国代表者会議を開き、秋の諸課題でのたたかいと、来年1月の第21回定期大会成功をめざす会員と新聞「農民」読者拡大運動を前進させる決意を固めあいました。


大会へ向け「集中的拡大期間」
会員・新聞読者拡大の上潮を

 国民の怒りが噴出するなか

 白石淳一会長はあいさつで、TPP、農業・農政改革、米価大暴落など緊迫した農業情勢と、原発再稼働、消費税増税、沖縄・米軍基地問題などに対する国民の怒りが噴出するなかで開催される代表者会議の意義を強調。「安倍政権はアメリカと財界中心の政治を進めており、国民の要求との矛盾は激化せざるをえない。秋のたたかいの前進は安倍政権を大きく揺さぶることになる。国民的課題と合流して、安倍政権打倒をめざして運動を大いに広げ、米価暴落に歯止めをかけよう」と訴えました。

 日本共産党の紙智子参院議員が国会情勢を報告。国民無視の暴走政治に突き進む安倍内閣に対し、真正面から立ち向かう立場を表明。「国会内外の運動と連携しながら、1日でも早く退陣に追い込もう」と激励しました。

 真嶋良孝副会長が「TPP交渉の現局面」について報告。牛肉・豚肉関税の大幅引き下げとアメリカ産米・乳製品向けの特別ミニマムアクセス(最低輸入機会)設定など国会決議違反の譲歩を重ねる日本に対し、アメリカがかさにかかって圧力をかけている実態を暴露。焦点になっているセーフガードについて、輸入量が倍増しなければ発動されない米韓FTA(自由貿易協定)の問題を解明しました。

 また、日本が農産物と自動車でアメリカに完全に屈服して交渉が急展開する危険性を指摘し、「TPP交渉からの脱退を要求する運動をさらに大きく」と訴えました。

 米価問題について、横山昭三常任委員が報告。米業者や消費者からも今の低米価を不安視する声が出ていることを紹介。暴落の要因となっている安倍内閣の「新自由主義」路線とミニマムアクセス米輸入を批判し、「過剰米の市場隔離の実施、政府が米の需給と価格の安定に責任をもつこと、ミニマムアクセス米の廃止」などを求めるとともに、「米づくりを続け、仲間を増やし、運動も事業も切り開こう」と呼びかけました。

 運動の成果を確信にして

 笹渡義夫事務局長が第21回大会の成功をめざす方針を報告。9月18日の「米作ってメシくえねぇ」中央行動の翌日、北海道、東北6県、新潟の8道県知事が西川農水相に米価下落対策を求める要請を行い、地方議会や農業委員会でも建議が相次いでいることを紹介。「運動の成果を確信に、米価対策要求のたたかいを広げよう」と呼びかけました。

 さらに、米価問題とあわせて、TPP、農政改革などのたたかいを安倍内閣に退陣を求めるたたかいに合流させる必要性を述べ、「今こそ、農民の要求実現の役割を果たせる農民連づくりへ、第21回定期大会に向けた会員と新聞『農民』読者拡大の上げ潮をつくろう」と訴え、大会までの「集中的拡大期間」を提起しました。

TPP・米価暴落・農政改革…
秋のたたかい さらに広げよう

 農民連の仲間にお世話になる時

 討論では、21人が発言しました。富山県農民連の水越久男副会長は、「この米価ではやっていけない」と知り合いの農家が、農民連の活動に関心を寄せ、新聞「農民」購読や新日本婦人の会との産直に興味を示すなどの変化を発言。「低米価の実態を知らせることが大事」と自動車パレードや記者会見に取り組み、その結果、県議会で全会一致で下落対策を求める意見書が採択されたことを紹介しました。

 長野県農民連の宮澤国夫事務局長は、佐久地域の育苗農家が「この米価では販売ルートを真剣になって開かなければならない。いよいよ農民連にお世話になるときだ」と仲間に加わったことを紹介。「声をあげ、たたかう姿勢を示すことで農家を激励することになる」と呼びかけました。

 千葉県農民連の大木傳一郎会長は、知り合いの保守系議員が会員に加わり、9・18中央行動にも参加したことを述べ、「情勢は変化している」と語りました。

 全国の運動が政府を動かす

 組織拡大で成果をあげている経験も報告されました。岐阜県農民連の中島新吾事務局長は、県食健連を再建し、岐阜大名誉教授に世話人の就任を持ちかけたところ、「待っとった」と快く引き受けてくれたこと、「TPPでもうやめよう」とあきらめていた中津川市の酪農家が食健連再建を機に仲間を増やして、農民組合を再建したことを紹介。新たに県連の事務所も設置し、県庁周辺の軽トラパレードに取り組んだ経験を語りました。

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発言する岐阜県農民連の中島新吾さん

 奈良県農民連の森本吉秀会長は、春の税金相談の時期だけになっていた会員拡大を通年での取り組みに発展させた経験を報告。産直や労働災害、堆肥学校、県連独自の肥料づくりなど、農家のさまざまな要求に応えて今年だけで、62人の仲間を迎え入れています。

 討論のまとめで、笹渡事務局長は「全国で取り組んできた運動が政府を動かし始めている。この運動をもう一、二回り広げて、政府に米価下落対策をとらせよう。今日の会議の参加者が先頭にたって、秋のたたかいと組織拡大のスタートをきろう」と訴えました。


米価暴落
米作りを守れ 主食を守れ
10・22緊急 昼休みパレード
日時 10月22日(水)
場所 東京・日比谷公園霞門前
内容 午前11時45分 集合
     12時   意思統一のための集会
     12時15分 トラクター、軽トラックを先頭に国会請願パレード出発
   午後2時から2時半 院内意思統一集会
     2時半〜3時半 全国会議員を対象にした議員要請
呼びかけ団体 全労連、全農協労連、新日本婦人の会、農民連
協賛団体   国民大運動実行委員会、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)

(新聞「農民」2014.10.20付)
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2014年10月

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