「農民」記事データベース20140901-1131-09

岩手

女性部で洋野町ウニ加工場へ
復興支援の買い物バスツアー


津波被害から再建した加工場見学
日本一おいしいウニに大感激

 岩手県農民連女性部の主催で、7月27日、岩手県北部の洋野町種市の海へ、「復興支援のお買い物バスツアー」に行ってきました。

 バスは、岩手県漁民組合の組合長を務める蔵徳平さんたちが震災後に再建したウニの加工場を目指して、岩手県内を北上。毎年恒例となっているこの女性部バスツアーを楽しみに、毎年一日だけ“女性部員”になる男性会員や、女性部のない単組の女性会員、若いころ洋野町で農業普及員をしていた夫婦など、総勢20人が参加しました。

 一行は、お昼ご飯のウニ丼にワクワクしながら、にぎやかに洋野町種市港に到着。海浜公園の浜辺は海水浴客でいっぱいで、津波被害などなかったのではと思える風景でした。

 昼食は待ちに待った「ウニ丼」です。このお店のウニも蔵さんのウニと聞いて、納得のおいしさ。おなかもいっぱいになって、蔵さんの加工場に移動しました。

 加工場では、試食にと用意されていたウニに、みんなで「おいしーい」「甘ーい」と大感動。“試食”なのか“本食”なのかわからないほど食べて、大満足でした。

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蔵さん(右から2人目)に話を聞きながら、加工場を見学

 これらのウニは5年もので、稚ウニを海に放してから4年もかかって成長するそうです。しかも種市のウニは昆布を食べて成長する(南ではワカメ)ので、日本一おいしいウニになるのだとか。「ウニが高価なのは、むく作業に1個5分もかかるから」と、蔵さんが説明してくれました。また海女さんも高齢化していて、作業中に亡くなる事故も毎年起こるそうです。

 震災では稚ウニも加工場も大きく被災。再建にあたっては、衛生的であることを最大限に追求し、加工台は総ステンレス、水も浄水処理したものを使っていました。

 帰りにビン詰めのウニを買い求めましたが、損をさせてしまったのではと心配なほどの格安にしていただき、参加者も大喜び。バスツアーの一行からも支援物資(山形のお米や県内の米や野菜、ジュース、油焼きなど)を手渡しました。

(岩手県農民連 久保田みき子)

(新聞「農民」2014.9.1付)
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2014年9月

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