旬の味
梅雨が明けた。しかし、いまだに雨は少ない。水不足のため、せっかく田植えした田んぼをあきらめた農家がある一方、同じ県内の南木曽町では大雨による土砂災害で幼い命が犠牲になった▼農家にとって痛手なのは水不足ばかりではない。イスラエルがガザに侵攻した前後から、ガソリン価格の高騰が止まらない。ついに近所のスタンドではレギュラーガソリン1リットルが170円を超えた。こうなると、どの農機具を動かすか、取捨選択を迫られる。値上がり前日には1円でも安く入れようとする車で、スタンドの前の道路が渋滞を起こしていた▼環境の変化やエネルギー問題、そして戦争でも結局、しわ寄せを一番に受けるのは年端もいかない子どもたちだ。エネルギーを使いたい、利権を握りたい、相手を打ち負かしたいという、エゴのために、日々の暮らしや農村の営みも犠牲になる▼今夜、遠くで上がる花火の音は、私の耳には涼しげに聞こえる。では、ガザの空で弾ける音は子どもたちの耳にどう響くのだろう。 (よ)
(新聞「農民」2014.8.11付)
|
[2014年8月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2014, 農民運動全国連合会