名取市(宮城)の仮設住宅へ支援
テーブルとベンチ作りに汗
農民連・東京土建板橋支部
東京土建板橋支部と農民連は7月12、13の両日、宮城県の支援行動に取り組みました。今回は、東京土建板橋支部18人、農民連からのべ10人が参加しました。
仮設に高齢者多く
12日は、名取市の箱塚仮設住宅120世帯を対象に、長野県産米2キロを1世帯ごとに配り、焼きそば、ウインナー、かき氷の支援を行い、昼には完了となりました。
案内してくれた民生委員は「ここは当初160世帯いましたが、今は120世帯です」「箱塚は早くできた分、夏は暑く、冬は寒いです」「仮設から若い人は出ていけるが、残る人の多くは老人です」と言います。
箱塚の皆さんの要望で室外用のテーブルとベンチを、ほぼ4時間で完成し、出来は上々でした。
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箱塚仮設住宅の人たちの要望は室外用テーブルとベンチ |
夜は、鳴子温泉「農民の家」で交流会です。
宮城農民連事務局長の鈴木弥弘さんが報告し、「被災した土地の買上価格は坪5万円、新たな土地の購入は坪14万円、高齢者は土地を買えないし、造れない。そこにも新たな格差が生まれている」「仮設の中でうつになり、人知れず亡くなる高齢者が増えている」「炊き出しで外に出て話し合える機会を作ることは大事だ」と話しました。
土建からは「土建板橋支部が11回も被災地支援を続けられたのは、農民連と連携してやってきたからだ。これからも連携を強めよう」と発言がありました。
顔つきが変わった
13日には立沼地区で被災者との餅つき支援と懇談会が開かれました。
参加人数は約50人。立沼行政区長は支援に感謝を述べて「この行政区は76世帯だったが、残ることにしたのは27世帯」と地域の現状を述べました。漁業を営む鹿野芳真さんは「がれきで養殖カキのロープが擦り切れる」「魚は市場で値が付かない」と現状を述べました。農家の武田久夫さんは「会社組織を起こし、ハウスできゅうり、イチゴを作り始めた。来年に向けて頑張りたい」と述べ、矢本農民連の三浦勝志会長は「この辺は専業農家が多く、作るようになって顔つきが変わった」と話しました。
帰りには、東京都板橋区から移転したプレハブ「農民の小屋」に、大友貞夫・昭子さんの案内で立ち寄りました。
畑にはスイカが小さな実をつけていました。「みんなの厚意あふれる贈り物でこの小屋はいっぱいです。この小屋は、みんなが集まり、語れる場所になっている。どんなに助かっているか、農民連の皆さんに伝えてください」と託されました。
(農民連ふるさとネットワーク 石田重信)
(新聞「農民」2014.8.4付)
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