農民連災対連
宮城
生活再建めど立たぬ被災地へ
炊き出しや各地の物資届ける
被災地支援を継続している宮城県農民連と県災害対策連絡会は6月21、22の両日、県内の仮設住宅団地と沿岸部を訪ね、各地の農民連の仲間から寄せられた支援物資を届け、餅つきや炊き出しで住民と交流しました。
石巻市の大森仮設住宅では、450戸のうち自力で自宅を再建し、ようやく転居できた人もいますが、今もおよそ370戸が残されています。
炊き出し34回目に
この日の支援活動にも各地から農民連の仲間が参加。山形・庄内産直センターは、震災直後から炊き出し支援を継続して今回が34回目です。産直でつながる神奈川の保育園の人たちもこの日のために横浜から参加し、250食の豚汁を振る舞いました。山形・おきたま産直センターは「応援米」と銘打った米1・5トンを提供。費用はつながりのある生協などで募金を集め、協力しているものです。5キロ米袋ごとに募金した人の名前入りで被災者に届けました。
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山形・おきたま産直センターが消費者に募金を呼びかけて被災地に届けた「応援米」 |
長野県からは県農民連と上伊那農民組合の仲間が、地元の新日本婦人の会の人たちとともに総勢12人、マイクロバスで未明に長野を出発して参加しました。被災した子どもたちと一緒に餅つきをしてにぎわい、両日で200食のきのこ汁を振る舞い、パック詰めの切り餅や野菜などを各戸に届けました。
この日の支援物資にはほかにも千葉のスイカ、沖縄の塩もずく、長野のりんごジュース・ジャム、長芋が農民連の仲間から送り届けられ、一緒に各戸へ提供しました。
仮設住宅も老朽化
震災で家を失った被災者が暮らす仮設住宅は、耐用年数が2年間のため老朽化が進んでいます。一部の仮設住宅は外から見てわかるほど傾いてしまっていました。また建物内部にカビが発生し、住人の健康被害が懸念される事態もあります。長期化によるストレスに悩まされる人も見受けられます。
農民連では引き続き、全国の仲間とともに支援を続け、あわせて行政に対して被災地支援の要請を継続していきます。
(農民連ふるさとネットワーク 笠原尚)
(新聞「農民」2014.7.7付)
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