JAL解雇撤回裁判に不当判決
決意新た
職場復帰必ず
東京高裁
2010年末に日本航空(JAL)が客室乗務員84人、パイロット81人を不当に解雇し、解雇撤回・原職復帰を求める裁判で東京高裁は6月3日に客室乗務員に対して、5日はパイロットに対して、原告の控訴を棄却し、解雇を認めた東京地裁の判決を維持する不当な判決を下しました。
JALは、解雇の違法性を裏づける決定的な事実について、何一つ反論・反証できなかったにもかかわらず、高裁判決はそのことを一切無視し、「更生計画ありき、よって解雇有効」という論理にしがみついています。
両日とも判決直後には高裁前集会が開かれ、原告や支援者らが駆けつけました。その後、場所を移して報告集会が行われ、不当判決への怒りの声ととともに再び職場に戻るまでたたかい続ける決意が相次ぎました。
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解決を求め、JAL本社前でこぶしを振り上げる原告団 |
客室乗務員原告団の内田妙子団長は「私たちは、絶対にあきらめません。何としても職場復帰を果たすという決意をして、今日から新たにがんばっていきます」と述べました。乗務員組合原告団の山口宏弥団長は「物言う労働者、組合の排除は、安全運航に直接影響を与える許しがたい判決だ。職場と世論と一緒になって勝ち抜いていきたい」と訴えました。
判決の不当性広く知らせよう
国民支援共闘会議の大黒作治・全労連議長は「判決の不当性を世界に広げて勝利するまで支援を続ける」と激励しました。日航キャビンクルーユニオンの古川麻子委員長は「安全を守るために原告が復帰するまでたたかう」と表明。機長組合の濱田俊郎委員長は「日本航空は多くの安全上の問題を抱えている。国会などで取り上げられなければ現場に情報が開示されない状態にある。労働組合としてこの問題も解決していきたい」と話していました。
原告団を一貫して激励・支援してきた醍醐聰東大名誉教授は、「この判決では、労働者は会社の更生計画の下で事実上、裁判を受ける権利が閉ざされてしまうことになる。判決の不当性を広く知らせよう」と呼びかけました。
農民連は解雇直後から、米を送るなど争議団を支援してきました。
(新聞「農民」2014.6.16付)
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