ヤギ・豚を飼う暮らしから生まれた
やぎのミルクのシフォンケーキ
愛知
関連/今年は国際家族農業年
夏季カタログに掲載
農民連ふるさとネット
日本人の平均的な暮らしを世界中の人がすれば、地球は2・5個必要だと言われながら、毎日大量の食料が捨てられています。農業生産出荷高(市町村別)全国一の愛知県田原市でも例外ではありません。スーパーの店先に並ぶ肉や野菜が生きていたなんて、だれも実感できないのです。
自給自足をめざす家族経営の小さな農家「どろんこ村小笠原農園」は、地球が1個ですむ暮らし方をしたいと思っています。そしてその暮らしこそが子どもから若者、お年よりまでが学べる場になると考えています。
農園の1日は早朝、豆腐屋さんにおからをもらいにいくところから始まります。そのおからは鶏や山羊、豚やうさぎの食事になります(時には人間も食べます)。近所の魚屋さんからもらってくる魚のアラや人間の朝ごはんの残りや、だしを取ったカツオ節、野菜クズと米を大鍋で煮込んで豚や犬の食事(エサ)を作ります。
鶏小屋の掃除や豚小屋の掃除もします。豚は生まれて1年たったころから順番に肉にします。その肉でハムやソーセージも作ってもらいます。鶏は自分たちで肉にします。時には大学生が学びのために泣きながら鶏の首をしめます。
畑ではいろいろな野菜を、田んぼではお米を育てます。どちらも農薬や化学肥料を使わないので草取りが大変です。毎日山羊の乳を絞り、鶏の卵を拾います。週末や休日にはたくさんの小学生が、この暮らしを体験しにやってきます。
やさしく不思議なおいしさ
そんな暮らしから生まれたシフォンケーキです。やさしくて不思議なおいしさにあふれています。(愛知・どろんこ村小笠原農園 小笠原弘 渡部千美江)
※紹介されたシフォンケーキは、ふるさとネットワーク夏季カタログに掲載されています。農民連ホームページからも閲覧・注文可能です。
|
東京・荒川 為我井雅子 |
(新聞「農民」2014.6.2付)
|