「農民」記事データベース20140602-1119-03

TPP閣僚会合開催中

譲歩は国会決議・公約違反!

食健連
緊急行動と議員要請

関連/ストップ TPP 撤退を


 シンガポールでTPP閣僚会合が開催される中、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は5月19日、国会前で緊急行動と国会議員要請に取り組みました。

 農民連の笹渡義夫事務局長が主催者を代表しての情勢報告。「『合意に向かう枠組みを特定した』というが、日本政府が国会決議と選挙公約を踏みにじって、アメリカに対して譲歩することにほかならない」と厳しく批判しました。

 この緊急事態に田植えの手を休めて千葉県からも4人が急きょかけつけました。北総農民センター組合長の佐藤好文さんは、「重大な局面になってきた。国民の食料だけでなく国全体が大変になってしまう。絶対に阻止しないといけない」と訴えました。

 全農協労連青年部の星野慧事務局長は、労働の問題で発言。「企業のためのTPPで働くルールが破壊されてしまうのに、若い人に『TPPに入らないとまずい』という考え方が広がるのはマスコミの報道に大きな責任がある。報道に負けずに発信し、反対を広げていこう」と訴えました。

 全農林東京地本の池内辨さんは、「毎日新聞の報道では安倍内閣を支持する人の52%がTPPに反対しているという調査が出ている。これは私たちの運動の成果ではないか、引き続きがんばりたい」と話しました。

 日本国家公務員労働組合連合会(国公労連)の千葉満中央執行委員は、「TPPで一番の被害を受けるのは私たち一般の国民だ。私たちは引き続き、国民本位の行財政、司法の確立に全力を尽くしていく」と述べました。

 終了間際には、TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会の醍醐聰東京大学名誉教授も駆けつけ、「政府は苦し紛れの言い訳に終始している。このような国会決議違反の言い逃れを許すわけにはいかない。『消費者はとにかく安いものを求めている』というのは机上の空論だ」と厳しく批判しました。

 集会後、参加者は国会議員への要請を行いました。


北海道

ストップ TPP 撤退を

市民団体共同して継続的に街頭宣伝

 TPP主席交渉官ベトナム会合、シンガポールで閣僚会合に向けて、北海道では断続的な街頭宣伝などを行い「ストップ!TPP」を訴えています。5月8、9日には、緊急の提起だったにもかかわらず、食農連絡会、国民大運動、道春闘共闘をはじめ、様々な市民団体が「TPPを考える道民会議」と一緒に、札幌駅前に60人以上が参加して、主にチラシを配布。13日には独自に、札幌市パルコ前で交渉からの撤退を求める宣伝行動を行いました。

 その場で、閣僚会議が行われる19日に再度、宣伝行動を行うことにしました。

 用意したチラシたちまちにゼロ

 用意していた宣伝物が予定時刻前にはなくなるなど、関心の高さを示しました。「負けないで頑張って!」などの声がかけられました。道農協労連の西秀行委員長、福祉保育労の中川喜征副委員長、道農民連の野呂光夫書記長が訴えました。

 9日の宣伝では、「チーズが高い。関税が300%もかかっている。安く食べるためにはTPPに参加した方がいい」と言う人に対して、「チーズの関税は35%で、ヨーロッパからの輸入ものは輸出補助金があるので、そんなに高くはありませんよ」と訴えました。このように、国内の流通経費が高いのは、全て関税が高いせいだとでもいうように、TPP推進勢力が置き換えて宣伝しているのかと思われるエピソードもありました。

(新聞「農民」2014.6.2付)
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2014年6月

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