農民連ふるさとネット
東京土建一般板橋支部
在宅被災者中心に支援
宮城・東松島市平岡地区150世帯
食品分析センター旧プレハブ
内装終わり「集いの場」整う
宮城農民連と農民連ふるさとネットワークは東京土建一般労組板橋支部(土建板橋)と共同で4月19、20日、被災地への支援活動を行いました。
今回は在宅被災者の支援を中心に据えて行われ、東松島市平岡地区を中心に150世帯あまりに各産地から送られた米や野菜、果物と土建板橋が用意したタオルなど支援品を届け、あわせて炊き出しを行いました。土建板橋の支援活動は今回が10回目になります。初参加3人を含む総勢26人が参加。包丁研ぎコーナーでは、被災者が津波でさびた包丁を持ち寄り、研ぐのが追い付かないほど盛況でした。
包丁を持参した平岡地区の女性は、「こういう支援は本当にありがたい。恩返しをしたくてボランティア登録しようしたが年齢制限があると言われてしまった」と話していました。
以前は1町歩の水田を耕作していた千葉佑一さん(77)は「今までほとんど支援が来たことはなかったのでありがたい」と感謝していました。
こうした被災者などの集いの場所として移設した旧「農民連食品分析センター」のプレハブの内装工事も並行して行われました。宮城農民連が調達した資材を10人の大工さんが手際よく作業を進め内壁と天井の取り付けが終了。新築を思わせる仕上がりで、いよいよ集いの場所として使う準備が整いました。作業終了後には、被災した漁師のみなさんから頂いたカキとカニ汁を囲んで交流しました。
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内装工事をする土建板橋のみなさん。中央手前が下畑さん、奥が赤坂さん |
解体から携わってきた下畑寿加衛さん(68)は「組み立てやすいように解体する方が大変だったし、トラックにもうまいこと積み込めた。こういったことはボランティアでやるのは難しいが、よくぞここまでできた」と感慨深げでした。現場の責任者を務めた赤坂博明さん(64)も「多くの大工が参加してくれ、予定よりも早く仕上がったし、材料も無駄なく使ってできた。みんなの協力があってこそ完成でき、本当にうれしい」と話し、交流の席でも感極まる場面もありました。
初参加の穴澤秀康さん(46)は「この様子を複数の人に伝えて、見に来てもらうようにしたい。決して対岸の火事ではないので、自分でできることをやらないといけない」と話していました。
この活動には地元の農民連の会員や新たに会員になった被災者らも参加しました。
(新聞「農民」2014.5.5付)
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