福島県女性部が総会
話せる仲間がいるから
希望を抱き、前を向こう
手をつなぎ元気元気!
第20回福島県農民連女性部総会が4月13日に二本松市で開催されました。福島県では前日に桜の満開宣言もだされ、霞ケ城の桜も「よく来たね」と歓迎してくれました。
今回の総会は、盛りだくさん。映画「モンサントの不自然な食べもの」をみて、遺伝子組み換え作物の調査や在来種を守る運動をしていくことに。検査キットも購入し、みんなで取り組んでいくことになりました。
午後は、弁護士の青龍美和子さんを講師に、安倍首相が推進している「女性が活躍できる社会」の問題点や、家父長制度のしがらみが残る農村で、農村女性の力を発揮するにはどのようなことが必要なのか、また、生業(なりわい)訴訟の弁護をしていることから賠償請求の学習もしました。
学習後の交流は、加工や賠償、そしてこれからのことなどおのおのの思いが語られました。
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福島県農民連女性部のみなさん |
つくることが大事
事故直後を思いだしながら語り始めた渡辺和子さん。「原発事故後、本当に何も作れない、何も食べられない生活が続いたんです。体おかしくなって辛かった。いまは、初孫のこいのぼり見ながら父さんと一緒にがんばっぺって励ましあっています」。武田悦子さんは「事故直後、農民連のスローガン『つくってこそ農民』に自信をなくしたんですよ。生産者として本当に作付けしていいのか悩み、消費者の皆さんの気持ちもよくわかります。まだ戸惑いもありますが、いまは『つくることが大事』だと思っています」と話しました。
賠償請求を通じて仲間になった果樹の渡辺岩子さんは、「震災前の売り上げには回復せず、まだまだ大変。農民連の仲間と一緒にあきらめずに桃や梨などを作って売っていきたい」。野菜の引き売りをしている佐藤益子さんは「2、3月は雪が降って出られなかったけど、元気に続けてます。だって私が歩いていると町が元気になるんだよ」と笑顔で話し参加者から拍手がわきました。
“桜がきれいだな”3年ぶりに感じた
南相馬の女性たちは、いまだ先の見えない不安の中にも希望を抱き前を向こうとしています。渡部チイ子さんは「家は住んでないから傷みも激しい。だけど、戻ったときに民宿や加工ができるように今年も申請だけは忘れずにした」と発言。
「桜がきれいだなって感じたのは3年ぶり」と話す吉田愛子さん。避難してから、いつも自分に何ができるのか悩んでいました。「いま生業訴訟の原告になってやるべきことはこれだ!とがんばっています。若い弁護士さんがキラキラしている姿に励まされ絶対勝つぞって思っています」と元気に語ってくれました。
震災、原発事故から3年、当初予想もしていなかった困難に直面している福島の女性たち。女性部で話せる仲間がいるからこそ、集まって、折れそうになる心を前に向けようとしています。福島に学び、「集まりましょう!手をつなぎましょう!農村で生きる喜びをとりもどしましょう!」のスローガンを胸に、全国に仲間の輪を広げていきましょう。
(農民連女性部事務局長 藤原麻子)
(新聞「農民」2014.4.28付)
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