「農民」記事データベース20140407-1112-12

旬の味


 球春がとどろき、桜の便りがにぎやかだが、当地はまだ深い雪の中。ちょっぴり姿を現した墓石を見下ろすように彼岸の墓参りをした。5カ月もの間、雪と格闘していると黒い大地が恋しくなる▼身体も春を待ち焦がれほろ苦い食べものを欲するようになった。雪の下ではバッケやヒロッコが生長しているだろう。早く掘り出さなければ―。「あたたかや 手足はみ出す ベビーカー」。ラジオ体操をしながら見ていたNHK俳句で一席に選ばれた句だ。春となり、元気な子どもの生命力、躍動感が伝わってくる▼こんな素敵な季節の移ろいや喜びを足蹴にするように消費税増税が始まる。営農、暮らしに計り知れない重石となり、生活破壊税だと悲鳴があがっている。庶民が無理やり払わされているのに大企業に破格の輸出戻し税や還付がされていることに驚く▼来年予定されている10%税率で輸出企業10社は1兆5000億円の利益になる。盗人に追い銭という言葉がそのまま当てはまる。まさに「大企業栄えて民滅ぶ」だ。

(長)

(新聞「農民」2014.4.7付)
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2014年4月

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