「農民」記事データベース20140324-1110-06

ビア・カンペシーナ東南・東アジア地域
女性総会に参加して

高橋マス子(農民連女性部副部長)


「慰安婦」問題を議論
日本のたたかいを紹介
アジアの女性 安倍政権に謝罪を要求

 日本では大雪被害とTPP問題が緊迫するなか、タイ・バンコクの郊外でビア・カンペシーナ(LVC)東南・東アジア地域の女性総会が2月23日に開催されました。タイ、インドネシア、ベトナム、韓国、台湾、日本、フィリピン、東チモール、パレスチナ、ミャンマーの10カ国11団体が参加しました。

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ビア・カンペシーナ東南・東アジア地域女性総会の参加者

 会議では、各国の運動の交流と女性への暴力をなくすLVCの運動について、どのような取り組みが行われたか、「3・8国際女性デー」をどのように実行するか、また、若い農業女性をどう組織するかなども話し合われました。

 「3・8」は日本と韓国が具体的に取り組んでおり、若い女性のトレーニングについては、各国に持ち帰り、再検討することになりました。

 私は、日本の運動の報告で、安倍政権の右傾化に反対するたたかい、TPP反対のたたかい、原発ゼロと自然エネルギーに転換する運動と、女性部のものつくりの取り組みを報告しました。

 アジアの女性たちにとって、安倍政権の「特定秘密保護法」の強行採決や集団的自衛権行使を容認する発言は非常に関心が高く、とりわけ「慰安婦(戦時下性奴隷)」の問題では、韓国をはじめ台湾やフィリピンなど多くの国が発言しました。私も「慰安婦問題」の日本でのたたかいを発言し、この総会の総意として、各国の3・8国際女性デーに問題を反映させること、LVC東南・東アジア地域総会として声明を出すことを決めました。

 その他、女性の行動計画では、種子の保護、遺伝子組み換え作物(GMO)反対の運動を強化することになりました。

 「日本の安倍政権に対して、軍部の性奴隷制度の犠牲者への公式謝罪と真実の調査を要求する」(ビア・カンペシーナ東南・東アジア地域総会の声明の一部)

 農業を通じて自然、生命、人権を守るアジアの農民から成る「ビア・カンペシーナ東南・東アジア地域」は、戦時性奴隷や組織的レイプなど女性に対するあらゆる暴力が再び起こらないよう願いつつ、日本軍の性奴隷問題の解決のための立場を以下に定める。

 1 日本政府は、第2次大戦中、兵士の駐留する戦場に多くのアジアの女性を徴用した事実を認め、国として公式に謝罪を行うこと

 2 日本政府は、性奴隷問題に関するすべての資料を公開し、歴史のわい曲と、軍国主義復活に向けた動きを中止すること

 3 日本政府は、日本の過去の侵略の歴史を反省するとともに、憲法9条を維持すること

(新聞「農民」2014.3.24付)
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2014年3月

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