国民に知らせてはならないようなことが
いくつもあるのは、正しい国の姿でない
秘密保護法に反対
戦前の私の体験を踏まえて
岡山県農民連大会 時光始次(もとつぐ)さんの発言
(備北支部)
岡山県赤磐市で1月26日に開かれた岡山県農民連大会で、県連備北支部の時光始次さんが、自らの体験を踏まえて、発言しました。その大要を紹介します。
私が7歳(1943年)のとき、日本は戦争中でした。ワシントン、リンカーンなど世界の偉人を取り上げた小学校低学年用の本を読み、「こんな偉い人がたくさんいるアメリカ人たちとも仲良くできればいいな」と、学校でみんなに話したり、作文にも書いたりしました。
それを学校側が知って、父が学校に連れて行かれて、憲兵隊に一日中、顔が膨れ上がるほどに殴られて帰ってきました。父は、私をかばってか、憲兵隊に屈服することなく、何事もなかったように「話はつけてきたよ」と言っただけでした。
秘密保護法が施行されったら、こんなことが日常茶飯事になるのではないでしょうか。私はそんな父を今でも誇りに思っています。
80歳近くになった今、思いはあっても、できることは限られています。しかし、言えることは、国民に知らせてはならないようなことが、いくつもあるというのは、正しい国の姿ではありません。
みんなが正しく知り、話し合い、方針を決めて、そして国民の総意を背負って外国と相対するのが本当の外交だと思います。
政治の片側しか知らない安倍首相には、こんな外交は不可能でしょう。
(新聞「農民」2014.2.24付)
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