「農民」記事データベース20140217-1105-01

農民連青年部が第22回総会

集まって交流
笑いを誘って

 農民連青年部は2月4、5の両日、第22回総会を都内で開き、北は北海道から南は福岡まで約60人が参加しました。


地域で自分たちの思いを発信しよう

 「TPPを学ぶ」総会のテーマに

 TPPやアベノミクス「農政改革」など農業青年には厳しい情勢にあります。一方で今年は国連の「国際家族農業年」であり、和食がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど前向きな動きもあります。「地域の食文化や伝統を守ってきた農家の役割が見直されつつある。農家として作物をつくるだけでなく、自分たちの思いを発信しよう」(杵塚歩青年部長の開会あいさつ)と、参加者は大いに交流を深めました。

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W(win-win)マークをつくり、みんなで総会を盛り上げました

 TPPを学ぶことが総会の大きなテーマ。特別企画で詩人のアーサー・ビナートさんが「TPPでのうみんゴックン?にっぽんゴックン?」と題して講演し、日本の伝統を守ることの大切さを独特の語り口とユーモアを交えて語りました。

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講演するアーサー・ビナートさん

 交流会で、毎月恒例のTPP官邸前行動からかけつけた、日本共産党の吉良よし子参院議員が「みなさんと一緒にTPPを阻止しましょう」と激励しました。

人に響く話をし農業を広めたい

 里山を見直す地域で実践する

 討論では、3人が発言。愛知県から参加の佐宗(さそう)知幸さんは、「誘われて参加し、不安がいっぱいだったが、みんなが農業のことを真剣に考え、参考になる意見ももらったので、充実した2日間でした。帰ってがんばろうと思います」と語りました。

 奈良県農民連の杉浦英二さんは「交流するなかで、『人を育てることがいかに大事か』を学びました。アーサーさんの話から里山を見直すことの大切さを聞いて印象に残っています。私も地域で実践していきたい。若い人が増えていて心強く思いました」と述べました。

 宮城農民連の芳賀緑さんと平間徹也さんは「2年前に宮城に来て青年がいないことが不安だった。今では農家非農家を問わず、12人の青年部をつくりました。交流をメーンにしています」(芳賀さん)、「入り口を広くして、笑いを誘い、人に響く話をしながら、農業を広めていきたい」(平間さん)と発言しました。

 「農民体操」も「総会市場」も

 朝は、愛知県農民連の服部円美さんの太鼓に合わせて、農作業を表現する「農民体操」で体をほぐしてスタート。会場内に設けられた「総会市場」では、青年たちが持ち寄った農産物・加工品の逸品が並びました。

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朝は「農民体操」で目を覚ましました

 植田修新青年部長は閉会あいさつで「地域に戻って総会の成果を生かそう。次回も、1年間でいろんなことをやったと自慢できるように、みんなで総会を盛り上げよう」と呼びかけました。

 日本民主青年同盟の田中悠委員長、農民連本部から勝又真史常任委員が来賓あいさつをしました。


部長に植田 修さん選出

 選出された主な役員は次の通り。(敬称略)

 部長=植田修(新)、副部長=星智也(再)、岩渕望(再)、湯本真理子(新)、事務局長=渡邊信嗣(新)


初参加者の感想

  参考になる話聞けた

   北海道釧路市で酪農を営む小野寺竜之介さん(24)
 参加したみなさんがどういう活動しているのか興味がありました。「こんなことができるんだ」と参考になり、おもしろい話が聞けました。地域に青年部がありませんが、広域でも集まれる人たちで集まって何か活動していければと思います。

  エネルギーもらった

   福島県・郡山地方農民連の新事務局員、菊地穂奈美さん
 参加した一人一人がエネルギーにあふれていて、みんなからエネルギーをもらいました。そのうえで自分がやることを考えなければならないと思いました。福島はいまたいへんな状況です。太陽光発電の取り組みが始まっていますが、大きく広めていきたい。

  わけ合っていければ

   福岡県宮若市で野菜の栽培を春から始める塩川卓郎さん(35)
 いろいろな価値観をもった若い人たちと交流できました。無農薬でやっている人の話を聞けてうれしかったです。農薬を使わない農業にぜひ挑戦してみたいですね。集まれる範囲で呼びかけて、つながり、助け合っていければと思いました。そのつながりを広げて、西日本で交流会ができたらと思います。

(新聞「農民」2014.2.17付)
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2014年2月

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