「農民」記事データベース20140210-1104-07

福岡県うきは市

鬼火(おにび)焚(た)き

人々の絆で歳神様をお見送り

関連/がん再発防止の食事は伝統的な和食が基本


 私の住む福岡県うきは市吉井町の金本集落で、「鬼火(おにび)焚(た)き」が行われました。鬼火焚きは、新年に飾った門松やしめ縄飾りなどを焼いて、歳神(としがみ)を炎とともに見送る行事で、田んぼに竹を高く組み、火を大きく、高く、燃やします。そこに村の人たちが正月飾りや古いお札などを持って集まり、燃やしていきます。

 火の周りでは「かっぽ酒」を飲んだり、ぜんざいを食べたりします。朝7時に火をつけ、しばらくするとパーン、パーンと竹のはじける音が空に響き渡り、笑い声に包まれた、なごやかなひと時を過ごしました。

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かっぽ酒

 鬼火焚きは、1月7日にするのが習わしですが、今年は「多くの人が参加できるように」との配慮から、1月5日に行われました。3年ほど前までは集落の行事でしたが、高齢化や考え方が多様化したりして、今では有志で続けられています。農村でも人々の絆がだんだん希薄になっていくなかで、こうした行事を大切に、頑固に守っていく、その思いに胸が温かくなりました。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)


家栄研が出版記念フォーラム

がん再発防止の食事は
伝統的な和食が基本

画像  家庭栄養研究会が、『がん再発予防の食事&生活術』(食べもの通信社発行)の出版を記念して、1月25日、東京都内で出版記念フォーラムを開催し、全国から100人余が参加しました。

 同書の監修をつとめた元国立がん研究センター中央病院栄養管理室長の野口節子さんが、「今日からできる再発を防ぐ食事法」をテーマに、基調講演しました。野口さんは、がんが激増していると同時に、「治る病気」になっていることをデータで紹介。「再発防止には食事が大切。がんを抑え、免疫力を高めるには、脂肪や動物性食品、塩分や砂糖を控え、野菜を多く用い、植物性食品を主体にした食事、つまり伝統的な和食が基本。そして過食をつつしむこと」と強調しました。

 医師の王(おう)瑞雲(ずいうん)さんと、麦っ子畑保育園園長の大島貴美子さんが、体験報告をしました。医師として漢方治療に取り組んできた王さんは、自らの家族のがん体験を切り口に人生や日本の医療のありかたまでいきいきと語り、会場は大いにわきました。

 質問時間には、「三温糖も体に悪いのか?」「タンパク質のとり方を詳しく教えて」など、具体的な質問が続出しました。

(新聞「農民」2014.2.10付)
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2014年2月

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