サケ刺し網漁を許可せよ岩手県漁民組合
資源管理も提案しながら
岩手県漁民組合は1月28日、岩手県に対して「漁船漁業の復興についての要請」を行いました。要請に先立ち、藏徳平組合長は「漁民はこれまで県や国に『お願い』を何十回もしてきた。しかし、こんどは『お願い』ではなく生存権をかけたたたかいだ」と語りました。 |
三陸漁業の振興を訴える青年 |
現在、サケ漁については漁船漁業者が取り組みやすい刺し網漁が岩手県では認められていません。北海道、青森、宮城などでは認められていますが、岩手県では漁協や実質的に個人所有となっている定置網漁業者の利益が優先され、「資源保護」を名目に刺し網漁が禁止されています。
参加者からは「カゴ漁だけでは、9月〜12月の収入が足りない。東日本大震災からの復興のうえでも、刺し網でサケをとれるかどうかに暮らしがかかっている」という声が相次ぎました。
要請には20代〜30代の若者が20人ほど参加。釜石市唐丹の三嶋祐輔さん(20)は語りました。
「父さんは船が来たといって喜んでいる。自分には借金のかたまりにしか見えない。父さんはいつも『金がない』と、悩みながらやっている。自分は悩みながら漁業をやりたくない」
30年をふり返る宇井組合長 |
式典では市や商工会、農協関係者があいさつしたほか、「農業はもちろん、日本を守るものになっており、農家一人ひとりの生活向上を基本に地域、そして国を考えるという地に足のついた活動が展開され、共感をよぶものとなっております」との宇井成一香取市長からのメッセージが代読されました。
さらに、農民連本部の笹渡義夫事務局長が「現在の農業情勢と農民組合の役割」と題して記念講演し、「地域の資源と条件を生かした循環型社会の確立に向けて、JAや自治体を含む地域の協同をすすめる必要がある。農民連がその核となることが求められている」と激励しました。
[2014年2月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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