「農民」記事データベース20140120-1101-01

宮城・東松島市

できた!
被災者の憩いの場

旧農民連食品分析センターの建物移転
東京土建板橋支部が建設に協力

関連/農民連青年部第22回総会
関連/農民連女性部第25回総会

 農民連と建築業者の労働組合の協力で被災者の憩いの場所ができる―。
 震災から3年を迎えようする中、かねてからあった「被災者の集まれる場所がほしい」という声にこたえるために、東京都板橋区にある移転前の旧農民連食品分析センターのプレハブ建築の移設を計画。継続的に被災地支援を行ってきた東京土建一般労組板橋支部(土建板橋)の全面的協力で宮城県東松島市平岡地区に、ついに建設することができました。


農民連つくってここから
復興ののろし上げます

 7人の大工さん2日間で完成

 解体を終えた旧食品分析センターがトラックに積み込まれ東松島へと向かったのは去年の11月22日でした。積み込みには土建板橋と農民連本部、分析センターからも職員が手伝いに駆けつけ、八田純人所長は自らの青春時代を過ごした施設の旅立ちに感慨深そうな表情を見せていました。

 23日は朝早くからマイクロバスとトラックに分乗し土建板橋の参加者19人が建設予定地に集結。7人の大工の指揮の下、現場では着々と工事が進みました。1日目だけで予定を大幅に超えて作業が進み、屋根を取り付けるところまで進みました。

 翌24日には急きょ宮城農民連が用意した角材や床材を使って予定外の床工事まで行い、ほぼその姿ができ上がりました。

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熟練の腕により見る間に組み立てられていく建物

 みんなが集まる拠点ほしかった

 土地の所有者でもある大友貞夫さん(65)は、出来上がった建物を見て「言葉もないほど、とてもうれしいです」と非常に喜んでいました。「災害復興住宅の入居が始まるとみんなバラバラになってしまう。みんなが集まれる場所ができてよかった」と話していました。

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同時に行われた炊き出しの1コマ。つきたてのお餅をおいしそうに食べる子どもに笑顔がこぼれます

 貞夫さんの妻、昭子さん(66)は「全国の農民連、そして土建板橋のみなさん、震災以来の継続した食料やボランティアの支援、本当にありがとうございました。ここを拠点に仲間が集まることができ、5人で共同農園を作る計画です。収穫したら土建板橋に採れた野菜を持っていきたい。農民連の組織も作って、ここから復興ののろしを上げていきます。東北のおっかあは津波なんかに負けないぞ」と新年の意気込みを話していました。

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組み上がった建物をバックに集合した参加者

 また要望あれば今後もやりたい

 今回が9回目の被災地支援となった土建板橋の寺山健一委員長(63)は「話が出たときは時間的にも厳しい作業になりそうなので、断ろうかと思っていた。しかし、被災地からの要望があり、建設業としてのスキルも生かせる支援になるので思い切って引き受けた。参加者も大工の腕を生かせるボランティアで喜んでいる。無理のない要望であれば今後もこたえていきたい」と話していました。


農民連青年部第22回総会
○2月4日(火)午後1時〜5日(水)正午
○晴海グランドホテル
     (東京都中央区晴海3の8の1)
○参加費 1万7000円
     (1泊2食、部分参加可)
○特別企画「TPPでのうみんゴックン? にっぽんゴックン?」
   講師=アーサー・ビナードさん(詩人)
 問い合わせ・申し込み=農民連本部青年部


農民連女性部第25回総会
◇2月8日(土)午後1時〜9日(日)正午
◇台東区民会館
     (東京都台東区花川戸2の6の5)
◇記念講演「憲法をくらしに生かして」(仮)
   講師=青龍美和子さん(弁護士)
 問い合わせ・申し込み=農民連本部女性部

(新聞「農民」2014.1.20付)
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2014年1月

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