「農民」記事データベース20131202-1096-10

旬の味


 果物や米の収穫もおおむね終了の時期を迎え、高い山から初冠雪の便りが聞かれる。紅葉に彩られた森にみぞれ交じりの雨が降る季節も目の前に来ている▼本年産米価は、近年にない低米価での取引となり「米作ってメシ食えねえ」の状況だ。需給の安定対策をとらず、市場まかせの「米政策」が要因であり、国は需給と価格の安定に責任を持つべきだ▼TTP交渉は、すべての内容を公表すべきである。農産物5品目が守られないならば交渉から離脱すると言っているが政府を見ているとどうなのか疑問だ。秘密保護法案が今国会で審議されているが、TTP交渉の内容も「特定秘密」に指定することを明らかにしている。絶対に許してはならない▼高齢化、後継者不足・減少、耕作放棄等の多くの問題を抱えている農林水産業の現状をみても、TPPの交渉ルールに沿って農業の体質強化を議論するのは問題のすり替えだ。TPPに参加したら攻めの農業や農業の体質強化どころか、その前に日本農業が崩壊しかねない。

(玉)

(新聞「農民」2013.12.2付)
ライン

2013年12月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2013, 農民運動全国連合会