職種超えた女性パワーに感動
第58回はたらく女性の中央集会
(愛知)
自然の恵み取り戻す運動を
TPP撤退の世論強めよう
11月16、17両日に名古屋市で開催された第58回はたらく女性の中央集会には全国からのべ1280人が参加し成功することができました。
TPP
16日には、9つの分科会が行われました。経済グローバル化で私たちのくらしや働き方がどうなるのかを話し合った分科会では、講師の井内尚樹さん(名城大学)から「戦後の日本は、安くていい物を中心に、世界中の食料、原材料を集めることに奔走し、国内の『自然の恵み』を放置してきました。『自然の恵み』を取り戻す運動が必要です」と提起しました。
豊橋農民組合女性部の本多操さんは、「私の周りでも『TPPから撤退できるの?』とあきらめている人がいます。私たちがいま一番にすべきことは、TPPからの撤退という国民世論を広げ、国会批准を絶対させない強い意思と行動だと思います。私も全国の農民連女性部の仲間と手をつなぎ、学び行動していきたい」と発言しました。
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沿道に笑顔で応えてパレード(左は本多操さん) |
“婚 活”
“婚活”をテーマに行われた分科会は、席に座れないほどの大盛況。講師の愛知学習協の吉田豊さんは、雇用、労働、福祉などの社会問題や格差、分断された社会状況のなか、スムーズに結婚生活を営むことができない現状を紹介しながら、「日常の中で『知人』を広げよう。他人ではなく、友人でもない、人間関係を生きることや、結婚は素晴らしいことだけど、そこに固執する必要はなく、多様性を受容しよう」と提案しました。
司会を務めた愛知県農民連の税田(さいた)美樹さん(豊田農民組合)は、「今後、自分自身が結婚を通じてどう生き、幸せになりたいのかを考えるよいきっかけになりました」と感想を話しました。
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集会アピールを提案した税田美樹さん |
ブラック企業
17日の全体会では愛知県労働組合総連合の榑松佐一議長のコーディネートで、映画「ブラック企業にご用心 就活・転職の落とし穴」の土屋トカチ監督と30歳代の矢崎暁子弁護士の対談が行われました。
土屋さんは取材を通じて、「ブラック企業に入ってしまうと、普通の判断能力が奪われてしまう」と述べました。
矢崎さんは「はじめて社会に出て、社会の先輩からこういうものだと言われたら、それがいいと思ってしまう」という若者の実態を報告し、労働基準法違反の残業など過酷な労働が当たり前のもとで、身も心もぼろぼろになってしまう「ブラック企業」の恐ろしさが実感できる講演でした。
農民連青年部の服部円美(まるみ)さんは、「今回はじめて集会に参加し、職種を超えた集まりに感動しました。女性部と青年が集まり運動を前に進めていきたいと思いました」と感想を寄せていました。
(新聞「農民」2013.12.2付)
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