オホーツクから初出品
「山わさび粕漬け」
販売元「大地のりんご」
地域が連携してできた品
“北海道の大地の味がする”
T―1グランプリに輝く
ガツンと辛い
山わさびの特産地、北海道オホーツク地域。山わさびの側根と呼ばれる新根を、北海道産の酒かすにたっぷり練りこんだ、ガツンと辛い「山わさび粕漬け」が、「ふるさと産直みほん市」に出品されます。
販売しているのは合同会社「大地のりんご」(網走市)。フランス語で「じゃがいも」をポム・ド・テールといい、その直訳が“大地のりんご”です。社名には「じゃがいも」、つまり道産品を取り扱うという意味が込められています。
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山わさび粕漬け |
オホーツク地域は、生産品に恵まれながら、農産加工施設が不足し、地場製造の商品をなかなか輩出できずにいました。
「山わさび粕漬け」は、特別な技術や設備をもたなくても、地域内の加工施設や道立食品技術センター、大学などが協力してつくった商品です。地域にある力が連携すれば、小さくても一つ一つつながっていきます。
地域の拠点に
山わさびの正式名はわさび大根。水や沢で栽培する本わさびと違って、畑で栽培します。その辛味は、本わさびの1・5倍といわれるほど、独特の強い辛みがありますが、ツンと鼻に抜ける辛みの後にさわやかさがあり、脂分の多い肉料理にもよく合います。
この「山わさび粕漬け」。実は、2年前に、漬物日本一を決める「T―1グランプリ」で初代グランプリに輝きました。「北海道の大地の味がする」「パンにも合うのでは」など高い評価を受けました。こうした家庭の味が全国大会に出場することで、地域の生産現場に、企画を地元で考え、製造できる小さな拠点がたくさんでき、地域のものづくりが進むきっかけになると期待されています。
認知度を広く
「みほん市」には、山わさびの生産者、千葉洋子さん(小清水町)が参加します。「山わさびのことをまだ知らない人が多いと思います。粕漬けのほかしょうゆ漬けでご飯と一緒に食べるのもおいしいです。山わさびの認知度を広めたい。北海道から九州まで全国すみずみから一堂に会して野菜や加工品が集まるイベントは初めてです。たくさん見て、お話しして、試食して、そして勉強できたらと楽しみにしています」と期待を寄せています。
(新聞「農民」2013.11.18付)
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