PARCの新作DVD「誰のためのTPP?
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壇上であいさつする主演の清水由紀奈さん |
トークライブではDVDに出演した鈴木宣弘・東京大学教授や農民連の白石淳一会長、PARCの内田聖子事務局長が出席。TPPに反対する弁護士ネットワークからも宇都宮健児弁護士が駆けつけました。
鈴木教授は情勢について「1%の人たちが99%の人々を放っておいて進めているのがTPPだ。この暴走を許したら10年後の未来はない」と批判。「これだけうそをついて進めるのは、国民をばかにしているやり方だ」と政府の姿勢を厳しく糾弾しました。
宇都宮弁護士は1989年のラルフ・ネーダーさんによる「情報公開は民主主義の通貨だ」との言葉を引用しながら、「TPPの秘密交渉や秘密保護法は民主主義に反している。今必要なのは情報公開法の改正ではないか」と訴えました。また「経済成長優先の新自由主義ではなく、なにが人々を幸せにするのか、考え直す時期に来ているのではないか」と社会のあり方に疑問を呈しました。
白石会長はTPP交渉で日本が旗振り役を務めていることに対して、「怒りを感じる」と話し、「食べ物を生産し人間の命を支える農業を営々と続けていけるようにしたい。そのためにもこのDVDを全国に広げていきたい」と語りました。
悩みながら就活に取り組む女子学生が、ある日、新宿駅頭で目にしたSTOP!!TPP市民アクションの宣伝行動を目にしたことから、「TPPって何? TPPに参加したら、自分たちの暮らしはどうなってしまうのだろう?」と追いかけ始める――DVDはそこから始まります。
行く先々でインタビューに答えるのは、農民連の白石淳一会長をはじめ、鈴木宣弘東京大学教授、全労連(全国労働組合総連合)の布施恵輔国際部長、PARC事務局長の内田聖子さんら15人。そしてしだいに、農業と工業に二分化する議論ではTPPの本質にたどり着くことはできず、医療制度など日本の社会と経済全体に深くかかわる問題だということが明らかになっていきます。
アメリカのNGO「パブリック・シチズン」のロリ・ワラックさんや、NAFTA(北米自由貿易協定)に苦しむメキシコの労働組合の活動家のマリカルメン・リャマス・モンテスさんらも登場し、TPPの異常さを告発しています。
DVDではさらに、TPPの源泉である「自由貿易」「新自由主義」にも迫り、世界の経済と歴史も知ることができます。
▼制作・注文・問い合わせ 特定非営利法人「アジア太平洋資料センター(PARC)」 TEL 03(5209)3455
▼定価 本体5000円+税
[2013年11月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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