宮城災対連 炊き出し支援
笑顔がこぼれ
大漁節の踊りも
飛び出す
名取、東松島 仮設住宅訪問
山形・庄内産直センターも参加
宮城農民連や県内の労働組合、民主団体で作る宮城県災害対策連絡会(宮城災対連)は9月21日、「炊き出し&なんでも相談会」を名取市の愛島(めでしま)東部仮設団地で開催しました。餅つきなどが行われ、農民連からは山形県の庄内産直センターのみなさんが、イモ煮汁を大鍋で提供し、各地から届けられた、米や野菜を152戸に届けました。また、東京土建の青年部は焼き鳥を提供するとともに、工作教室も行い、子どもから高齢者まで楽しんでいました。
オリンピックいいけど
復興早く何とかして
この仮設団地には、津波で大被害を受けた閖上(ゆりあげ)地区の人が多く避難しています。同地区の女性は支援物資を受け取ると、「心のこもった物資は本当にありがたい。今後どうなるかはまだ何も決まっていないので、仮設で一生を終えるのではと思ってしまう。オリンピックも楽しくていいけど、被災地の復興を早く何とかしてほしい」と話していました。
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支援物資を受け取る被災者(東松島市) |
会場を訪れた被災者からも笑顔がこぼれ、大漁節を歌いながら踊る女性もいて、厳しい状況の中で心休まるひとときとなりました。
この日は快晴で最高気温が26・8度と熱い一日となりました。和歌山県の下津コープファームが提供した冷凍ミカンが大人気。被災者だけでなく学生ボランティアにも好評でした。
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支援活動の参加者=名取市愛島東部仮設団地 |
拝みながら受け取る人も
翌22日には、宮城農民連が東松島市上下堤上北谷地地区の仮設住宅を訪れ、支援物資を渡しました。被災者の中には拝みながら受け取る人もあり、喜ばれました。
物資配布後は東松島市浜市地区の安倍託子さん(79)の再建間近のお宅で交流会。津波の被害を受けた浜市小学校跡を見ながら、「震災時に学校から、屋根に乗って流されていく人を見た」「避難所は下着がなくて、20日間履きっぱなしだった」などの話を聞きながら交流しました。
大友昭子さんは「安倍さんたちのように元気に年を取りたい」と話しながら、「医療・介護の減免措置が打ち切られたのはとんでもない」と話します。交流会に参加していた熱海クニ子さん(74)や山縣敏子さん(79)も「4万円ちょっとの年金で、どうやって医療・介護費を払えというのか」と怒り心頭。10月10日告示、27日投票の宮城県知事選挙が「大切な選挙になる」と話していました。
今回の支援活動には東京から5人が参加。初めて参加した、中学2年生の鳴島零治さん(14)は、「被災者が喜んでくれて、参加してよかった。また参加したい」と話していました。
(新聞「農民」2013.10.7付)
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