バスで行く学習ツアー
アウシュヴィッツ平和博物館訪ねて
(福島県白河市)
岩手県農民連女性部
関連/田まわり会
岩手県女性部は9月1日、バスで行く学習ツアーの10回目として、福島県白河市にある「アウシュヴィッツ平和博物館」を訪れました。
市民の博物館
同博物館は、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによる殺りくと迫害の歴史を次世代に語り継ごうと、市民の手で設立された市民博物館です。参加者は男性を含めて26人。ナチス・ドイツが何をしたのか、知っているつもりの参加でしたが、あらためて大きな衝撃を受ける内容でした。
アウシュヴィッツ収容所はドイツ占領下のポーランド南部に作られた強制収容所で、ナチスの収容所のなかでも「強制収容所」と「絶滅収容所」の機能を併せ持つ最大規模のものでした。4年間で160万人が殺されたと公式発表されていますが、実際の犠牲者は400万人にのぼるといわれ、生命だけでなく、衣類、メガネ、金歯、女性の髪の毛などすべてがはく奪され、ドイツに送られて利用されました。
ナチス・ドイツの迫害と殺りく
改めて大きな衝撃を受けた
自身の頭で考え
私は館内にあった見学者へのメッセージが、強く心に残りました。
――しっかりと目を開けて展示してある物を見てください。そして、なぜこんなことが行われたのか、誰もストップさせることができなかったのか。あなた自身の頭で考え、何が正しいのかを見抜き、発言していく力をつけるための勉強をしていってください――
帰ったら孫と
帰りのバスの中では、参加者からたくさんの感想が出されました。
「戦争はダメだと強く思った。帰ったら孫と話したい」「人間を人間として見ていない。憲法9条を絶対に守らなければ」「人間はここまで冷酷になれるものかと思った。戦争が始まる前に止めなければならない」「子どもや若者たちにも見てもらい、戦争のことを考えてほしい」
「ナチスのやり方を見習え」と発言した自民党の麻生副総理に対して、「絶対許すべきでない」「平和を守るためには、国会議員をどう選ぶかも重要だ」という声も上がりました。また、「これからも平和のために勉強や活動を続けたい」など「これから」に向けた思いも語られていました。
今こそ運動強め
館内の展示では、この戦争のさなかにも命がけでユダヤ人を救った人々や、いかなる迫害にあっても最後まで人間の誇りを貫いた人たちがいたことも紹介されていました。憲法を改悪して戦争への道を歩もうとする人たちや、TPPで国そのものを明け渡そうとする人もいる今こそ、私たちは行動して、こうした動きをストップさせなければ、と強く思った学習ツアーでした。
(岩手県女性部 久保田みき子)
田まわり会
――青森市農民組合――
青森市農民組合は9月11日、田まわり会を行いました。毎年、収穫直前のこの時期に、生産者の田んぼをまわり、草丈や穂の状態などを調べてそれぞれの栽培方法を聞きながら生育調査をします。
今年の春先は雪解けが遅く低温が続き、夏は猛暑で作柄が心配されました。その後、お盆過ぎからは秋らしい天候になり、刈り取りは平年と同じ20日くらいからになりそうです。
米価の動向、TPPなど問題は山積みですが、田まわり終了後には、お楽しみの懇親会で稲刈りに向けて英気を養いました。
(青森県・青森市農民組合 鶴谷エミ子)
(新聞「農民」2013.9.30付)
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