「農民」記事データベース20130916-1085-01

米価
昨年より暴落、収穫喜べない

千葉県農民連会長
大木傳一郎さん(匝瑳そうさ市)


3000円〜4000円
苦しい生活に追い打ち

 これから各地で本格的な稲刈りの時期を迎えます。千葉県は全国でも稲刈りの時期が早い早場米地帯。8月下旬から稲刈りが始まっています。千葉県農民連会長の大木傳一郎さん=匝瑳市=も刈り取り作業で多忙な日々を送っていますが、米価の下落で収穫の秋を素直に喜べません。

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稲刈りに忙しい大木さん

 千葉県の、ちばみどり農協の今年産仮渡金は、ふさこがね1俵(60キロ)1万500円、コシヒカリ1万1700円と、前年比で3000円〜4000円も安くなっています。「乾燥機の灯油やコンバインの軽油代は軒並み上がっている。搬送のためのガソリン代も上昇するなど燃料の高騰は深刻。それに米価の暴落が、われわれの生活に追い打ちをかけている」と怒ります。

 さらに毎年77万トン輸入しているミニマムアクセス(MA)米にも怒りの矛先を向けます。MA米のなかの主食用に回るSBS米の流通は、国内産米の需要減に一役買っています。77万トンといえば千葉県の年間生産分34万トンの倍以上に匹敵します。

 米価暴落に加えて、日本がTPPに参加して、米が関税ゼロで外国から流入すれば、大木さんは「千葉県の農業が大打撃を受け、壊滅する」と危ぐします。

(新聞「農民」2013.9.16付)
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2013年9月

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