「農民」記事データベース20130826-1082-05

農のこころ

丸山美沙夫


 風足のすき間に見えて稲の花

           奥村 欣子

 俳誌『潮音』から。稲の出穂がいっせいにはじまると、白い小さな花を咲かせる。この開花とともに受粉が無事に終われば稔りの秋である。この句から感じられるのは、畦を渡りながら、丹念に出穂の状況を観察している様子が伺える。風の速さ強さを「すき間に見えて」と、敏感に受けとめている農びとの心構えが。

(新聞「農民」2013.8.26付)
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2013年8月

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