「農民」記事データベース20130722-1078-07

愛知

仲間づくりリポート

県連事務局次長 服部円美


税金学習を力に組合員拡大
人のつながりで仲間が増えた

 ここ数年、税金運動で組合員を増やせなかった愛知で、税金申告が終わった今年3月から6月の間に5人が税金で組合員となりました。

 どの単組でも、毎年税金の時期は四苦八苦するものの、どうやって仲間を増やすのか、イメージできずにいました。そんな重たい扉を開けるきっかけは、一人の組合員さんからでした。

 重たい扉開いたきっかけは…

 3月、私は奈良県での税金研修後、奈良県連事務局長の竹島茂直さんに背中を押され、きっかけの人となるKさん(みよし市)と会いました。Kさんは、勤めながら米や野菜を生産している兼業農家で、地元で農家グループの産直市や地域住民と一緒に遊休・耕作放棄地の活用にも取り組んでいる人でした。個々でのつながりはありましたが、この時点で組合員ではありませんでした。

 私は、税金申告をしたことがないというKさんに対して「農民連の税金ノートを使って経費をしっかり出して農業所得が赤字になれば、給与所得と合算申告して源泉分も返ってきます。10万円は節税できますよ。それに来年から売上額に関係なく申告が義務付けられるので農民連で税金を」と、研修から戻ったばかりの勢いで話しました。

 するとKさんは「そんなに得するなら、知り合いにも教えます」と言われ、その場で加入しました。4月に、Kさんの関わる地元の産直市を訪ねたとき「竹島さんにきてもらって税金学習会を開けませんか」との提案をもらい、1回目の学習会を5月に開きました。

 その学習会で1人の加入申し込みがあり、連続して開いた6月の記帳会で3人が加入するということが起こりました。私自身、農民連の専従となって5年を過ぎていましたが、この間一人の組合員も拡大できていなかったので、この展開には驚きました。

 税金運動は通年でできる

 私は、今回の税金での組合員拡大から、2つのことを学びました。

 (1)農民連の税金ノウハウは、とても使える道具なので自信をもって紹介すること。

 (2)新しい仲間は組合員のつながりで増える。

 今回、私がやったことはこの2つをつなげたことだけでした。Kさんの提案から、ノウハウを使いこなせる奈良県の竹島さんと森口いち代さんに講師をお願いし、そのノウハウを共有する場をつくったことが、組合員拡大につながったのではないかと思います。

 また、竹島さんの「申告終了後でも税金で組合員拡大ができることがわかったから、奈良でもやるよ」の一言で、税金運動も一年かけてやれると実感しました。

(新聞「農民」2013.7.22付)
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2013年7月

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