本の紹介
井上ひさし著・山下惣一編
井上ひさしと考える 日本の農業
自由化に真っ向から反論
農業や食についての発言集
本書は、井上ひさしさんが発信してきた、農業や食についての発言をまとめたものです。もし井上さんがご存命であれば、日本の農や食をめぐる状況になんとおっしゃったでしょうか。
本書の第2章でのアメリカ公使との対談では、自由化を迫る相手に真っ向から反論し、自由化や市場原理のもたらすものへの警鐘、自国の食料は自分たちで守ることの大切さを訴えています。
自給率の低下、自由化がもたらすもの、普通の人たちの果たす責任……。まるでTPPで揺れる現在を予言していたかのようです。
本書を手がかりに、私たちの命を支える農業や食、TPP、そして次の世代のことについて、もう一度考えてみませんか。
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定価 1470円(本体+税)
問い合わせ先 一般社団法人家の光協会 TEL 03(3266)9029
(新聞「農民」2013.7.15付)
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