TPPの中身知らせ
運動大きく広げよう
〈静岡・浜松〉
シンポを開催 各分野5氏発言
6月23日、静岡県浜松市でTPP問題シンポジウムが行われました。静岡県西部の食健連を中心とした、農民連、新日本婦人の会、農協労組、民医連、地区労連、日本共産党などが実行委員会を作りました。当日は200人近くの参加者でにぎわいました。
コーディネーターに全国食健連の坂口正明氏、パネリストに静岡健生会理事長で医師の矢部洋氏、消費者代表として小林昭子氏、日本共産党衆院議員の佐々木憲昭氏、静岡県養豚協会副会長の中島克己氏、関西合同法律事務所所属弁護士の杉島幸生氏の5氏を迎え、開催されました。
各分野のパネリストに分野ごとの報告をしてもらいました。医師の矢部氏は、TPP参加で食品・医薬品の安全性や国民皆保険の崩壊、混合診療の解禁に薬価の問題などをあげました。養豚農家の中島氏は、「自分は自民党員だが、総選挙で自民党が大勝して、『これで民主党が推進してきたTPPが止まる』と思ったが、舌の根も乾かないうちに裏切った。党派を超えた運動が必要」と述べました。
消費者代表の小林昭子氏は、「食の安全は命の源であり、常に慎重さが求められる。国民の安全にかかわる規制をいたずらに緩和してはならない」と報告しました。
弁護士の杉島氏は「国際条約のTPPは国内の法律よりも上になる、国会で決めたことがTPPに違反していれば、無効になってしまう」と語りました。
参加者から「TPPがいかに危険であるかがわかった」「今度の参議院選挙が大事」(農業委員会会長)などの意見が出されました。
(静岡県農民連 種石かおり)
〈富山〉
軽トラ4台を連ねてデモ行進
6月23日、国民の食糧と健康を守る運動富山県連絡会の主催で「6・23ストップTPP富山集会」を開きました。
TPPに参加してアメリカ式ルールの医療制度になったらどんな国になるのか、知ってもらおうとマイケル・ムーア監督の「シッコ」を上映しました。
その後、食健連の参加団体から3人の決意表明がありました。高教組からは「この取り組みに参加する前は本当に何も知らずに子どもたちの教育に当たっていたが、進んでいる事態の大変さが身にしみてわかった。1人でも多くの人に知らせていかなくてはと思っている」と発言しました。
COOP富山の元理事長は「役員会でも反対の決議をしている。食の安全を守るために運動を広げていきたい」と述べ、富山大学の酒井富夫教授は「TPPは中身を知らせないで進める協定であり、今は賛成か反対かと検討しているときではない。韓米FTAや北米自由貿易協定(NAFTA)の影響をみてもわかる通りで立場をはっきりさせていかなければならない」と語りました。
TPP参加交渉からの撤退と日米協議の中止を求めた集会アピールを採択した後、軽トラ4台を連ねてデモ行進しました。
(富山県農民連 境欣吾)
〈岡山〉
雨の降るなか 昼休みデモ
岡山県でも6月19日、岡山市で労働組合、革新懇と共同して、「TPP参加反対」の昼休みデモが行われ、田植えの真っ最中でしたが、農民連の会員たちものぼりを手に参加しました。
出発式では、農民連の倉地重夫会長が「TPPは、日本の経済、生活に大きな影響を与えます。輸入食料の残留農薬や添加物が無制限となり、国民皆保険制度がアメリカの民間保険に脅かされるなど大変なことになります。内容をもっと多くの人に知らせ、TPPがくらし、営業を壊すものだとアピールしましょう」と決意表明しました。
参加者は、岡山駅まで「公約違反のTPP反対」とシュプレヒコールをあげて市民に訴えました。
(岡山県農民連 秦明美)
(新聞「農民」2013.7.8付)
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