「農民」記事データベース20130624-1074-10

旬の味


 梅雨入り後とは思えないほど、快晴が続いている。「雨が降らない。畑が干上がりそうだ」と果樹農家の知人は、顔を曇らせる。雨不足に加え、4月下旬の霜害で果樹を中心に大きな被害を出した。3月の暖かさで、作物の発育が良かったことが、かえって被害拡大につながり、回復には何年もかかるだろうという▼そんななか、所属する青年農業クラブの勧誘を兼ねて、地元の新規就農者激励会に参加した。今年の新規就農者は、名簿によれば40人。農繁期ということもあって、会には半数ほどの参加だった。会で普及センター所長が、「最近は非農家出身の職員が増えていて、研修に時間がかかる」という話をしていた▼数年前に職員の新規採用を大幅に減らしたこともあって、世代間に開きがでているという。隣に座った野菜農家は、「人も畑や田んぼと一緒で、急にどうなるものでもないというのが、わからない政治家が多くて困る」とこぼしていた。現場に学ぶという原則を、怠っているのではないだろうか。

(よ)

(新聞「農民」2013.6.24付)
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2013年6月

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