「農民」記事データベース20130610-1072-16

山形・庄内の農家
東京で出前授業


米に合う調味料は何ですか
いちばん栄養ある部分は?
やつぎばやに質問をあびる

 杉並・方南小学校で 菅井 巌さん

 5月21日に、東京都杉並区立方南小学校で3年目となる出前授業が行われ、庄内から私と事務局の榎本直樹さん、農民連ふるさとネットワークから石田重信さんの3人で参加しました。

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方南小学校で米づくりの授業を受ける児童たち

 今回は5年生の2クラスが合同で授業を行い、栄養士の星名久美子先生から紹介をいただき、私が庄内の風土や、1年の農作業、産直センターの精米作業などの様子をプロジェクターで映して説明しました。これまでの経験から、子どもたちから寄せられる質問を受け答えする時間を多めに取って対応したところ、手を挙げた子どもたち15人ほどから矢継ぎ早に質問がでました。

 「米に合う調味料は何ですか」「何で、米の名前には地名がついているの」「米の一番栄養のある部分は」「1日どれくらい仕事するの」「米は自然でできるの、人工なの」など鋭い質問があり、答えに窮する場面もありました。

 続いて、子どもたちと一緒に給食をいただきました。この日のメニューは、「昆布ごはん」に、「けんちん汁」、「魚」と「カブの浅漬け」。方南小は、1カ月に2回のパン・めんの給食、それ以外は全て「ごはん給食」とのこと。「おじいちゃんの家が農家」という子どもが、「ごはんが大好きだ」と話してくれます。そうした声と、おいしそうにご飯を食べる子どもたちの笑顔を見ると、作っている生産者にとってもうれしい限りでした。

(山形・庄内産直センター 菅井巌)


“私は13代目の農家です”
農家ってたいへんなんだ
庄内米を子どもたちと一緒に

 品川・京陽小学校で 榎本直樹さん

 庄内での米作りについて授業を行いました。私はこのような授業は初めてで緊張のなか、授業を行いました。

 田植えを実際に行い、恐る恐る植えている姿はとてもかわいくみえました。子どもたちに、土の表面と底の方では温度が違うから手を底まで入れてみるように話をしたところ、みんな「本当だ」「冷たい」と土の中の状況を体感していました。

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京陽小学校で田植えの指導をする榎本さん(右)

 子どもたちと一緒に庄内の米を使った給食をいただいてきました。

 子どもたちは「おいしい、おいしい」とたくさん食べていました。私も東京の子どもたちがおいしそうに食べているのを見て農家として再度、安全でおいしいお米を作っていかなければと再認識させられました。

 給食を食べながらもいろんな質問が飛んできました。

 「私で何代目なのか」という質問には「13代目です(300年以上)」と答えたところ、江戸時代から続いているのかとびっくりしていました。

 「なぜ農家をしているのか」という質問には、「先祖代々の土地を守りながら次世代につないでいくため」という答えにも子どもたちからは「農家って大変なんだ」と感心されました。「農家に生まれ、長男であれば家を継いで守っていかなければ地域もだめになるよ」という話をしたら「そうなんだ」「すごい」と声があがりました。

(山形・庄内産直センター 榎本直樹)

(新聞「農民」2013.6.10付)
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2013年6月

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