公約投げ捨て 自民党の暴挙TPP交渉参加撤回せよ食健連・農民連が国会前抗議行動
全国食健連と農民連は国会前で3月21日、安倍首相のTPP交渉参加表明に対して抗議行動を行うとともに、国会議員への要請を行いました。茨城県農民連から16人が参加したほか、北は岩手、南は福岡など全国から約100人が参加しました。 主催者を代表して、農民連の笹渡義夫事務局長があいさつしました。笹渡さんは「自民党はTPP交渉不参加の公約を掲げて政権についたが、選挙後、たった3カ月余りで公約を投げ捨てた。まったく許しがたい暴挙であり、撤回を要求する。同時に発表したTPPに加入した際の試算も、経済発展のためなら農業は犠牲になってもかまわないという思想に貫かれたきわめて欺まん的な内容だ」と指摘。安倍首相の参加表明後も多くの団体が反対に立ち上がっていることに触れながら、「たたかいはこれからだ。参議院選挙に向けてTPP反対の世論を大きく広げよう」と呼びかけました。 茨城県南農民組合の組合長で、みそ屋も営んでいる岡野忠さんは、「私たちは自給率を上げようと、大豆畑トラストに取り組んできた。それでも大豆の自給率は6%。TPPに加入すれば、それすら壊滅してしまうのではないか。かつて1970年代にアメリカが大豆の輸出を止めた際には、みそや豆腐、しょうゆなどの業者が非常に困った。大豆がなくなるということは、こうした私たちの日常を支える調味料や食品を失うことでもある」と、危機感をこめて訴えました。 全日本教職員組合の中村尚書記次長は、170の国・地域の教職員団体でつくる国際組織「EI(教育インターナショナル)」もTPPに反対していることを紹介。「その理由は、TPPは教育を商品化するということ。全国いっせい学力テストをベネッセとNTTデータが請け負っているように、現在でも企業が教育に入り込んでおり、TPPはその流れに乗った動きだ。教育を、子どもを、企業の食い物にするなと訴えていきたい」と、力強く決意を述べました。 日本共産党の紙智子参院議員と高橋ちづ子衆院議員が、会期中の多忙ななか駆け付け、「みなさんとともに、TPP参加を阻止するまでたたかい抜きます」と、激励あいさつしました。
自民党議員240人に要請議員要請では、22班に分かれて、自民党の「TPP参加の即時撤回を求める会」に名を連ねる国会議員、約240人に要請しました。応対した秘書のなかには、自分の仕える議員が同会に所属している認識すらない秘書もいましたが、本人が要請文書を受けとり、「地域が崩壊してしまう。要請内容に異論はない。われわれもがんばっている」と話した議員や、「国会での批准に反対する」と述べた議員もいました。
“農民連の激励で元気に”岩手・西根農民組合総会での活動報告で拍手岩手県の西根農民組合は3月10日、八幡平市で2013年総会を開き、約70人が参加しました。はじめに、吉田勘次郎組合長が「安倍内閣によるTPP交渉への参加や消費税増税に反対して、日本の農業を守ろう」とあいさつしました。 議事に入り、「家族が亡くなり、やる気をなくしていたが、農民連の役員が訪ねて励ましてくれて、税金の申告をするところまで元気になった」「税金の計算会では何でも話し合えるから、とても楽しみだ」などの声が寄せられているとの活動報告がありました。 その後、野菜・米の産直、バス旅行、新年会などのレクリエーション、農業委員選挙、総選挙、生活相談等の活動報告がなされ、12年度決算、13年度予算、活動計画が承認されました。 日本共産党岩手県委員会の菊池ゆきおさん、農民連岩手県連合会の伊東みち子さんが来賓あいさつをしました。 (岩手・西根農民組合 鈴木實)
(新聞「農民」2013.4.1付)
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[2013年4月]
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