「食と農の交流会」で
循環センター「くるるん」視察
福岡・大木町
生ゴミを地域で循環
町民と行政が一体で
福岡県三潴(みずま)郡大木町。うきは市からさらに南東に1時間車を走らせると、おおき循環センター「くるるん」があり、「食と農の交流会大木町のつどい」に参加して、2月28日に視察に行きました。ここは、生ごみ・し尿・浄化槽汚泥をバイオマス資源化する施設です。
実は、この場所が、国道バイパス沿いにあるのです。わかりますか。なんと、ごみ処理施設が、国道沿いに、しかもその隣にレストランがあるのです。このバイオマスプラントは、完全嫌気発酵なので、においが漏れないので、隣にレストランが作れるのだそうです。
生ごみを資源化するため、地域で循環できるシステムができ上がっているのです。家庭での生ごみを分別し、町が収集します。そのゴミと、し尿・浄化槽汚泥を発酵させ液肥化します。そのバイオマス液肥は、町民に無料でわけられます(共有財産だから)。ただし、散布料は、1000円(10アール)です。
この液肥で作ったお米は、町民に優先的に安価で販売され、その農産物は、学校給食や、直売所に並びます。菜の花プロジェクトということもやられていて、休耕田・転作田に菜の花を植え、イベントを開催します。
その種を取ってナタネ油を作り、加工販売し、その廃食油を利用して、軽油の代替燃料にするなど、まさに「もったいない」を体現した取り組みと言えるでしょう。
糸島、熊本、五島などなどさまざまなところからも視察に来られていて、いろいろな話を聞くことができ、改めて持続可能な社会とは? を問いかけられた集いでした。
お昼に、レストランで、地元の食材を使ったバイキングも堪能しました。とにかく町民が行政と一体となって、町を盛り上げようという意気込みが感じられました。特産のシメジを買い求め、帰路につきました。
(福岡・みのう農民組合 金子徳子)
(新聞「農民」2013.3.25付)
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