不足シイタケ原木の確保を
しいたけ生産者連絡会と農民連が要請
値上げ分1/2を補助する
林野庁方針
“全国どこでも対象に”
農民連と原発事故問題原木しいたけ生産者連絡会(車谷年秋代表世話人)は1月23日、林野庁を訪れ、シイタケ原木についての要請を行いました。農民連本部のほか、岩手、茨城、群馬、長野、大阪、和歌山、広島などから生産者も参加しました。農民連ふるさとネットワークと日本販売農業協同組合連合会(日販連)も同席しました。
昨年末時点で約189万本のキノコ原木が全国で不足している事態を踏まえて、参加者は、不足への対策を強化し、中長期的な増産対策を講じるよう要請。農水省は、林道整備など1メートル当たり2000円の補助などを補正予算で要求していることを述べ、さらに「長期的には、国有林などを活用していきたい」と答えました。
さらに、原木を購入する際の値上がり分の2分の1を補助する購入支援策については、「原発事故の影響で供給量が圧倒的に不足しているもとで、全国どこでも対象となる」との認識を確認し、「引き続き新年度予算でも継続するよう予算要求している」と述べました。
また、キノコ原木供給業者に対して、育った所在地や所有者名のほか、国が検査対象と定めた17都県から採取された原木、ほだ木の放射性物質の検査データの添付を義務化することについては、「必要な情報提供をするよう都道府県を指導したい」と表明しました。
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不足が懸念されるシイタケ原木 |
自ら伐採した原木やほだ場の放射能検査費用を賠償することについては、「原木は、賠償の対象だが、ほだ場は対象になっていない。しかし、安心して基準値以下のシイタケが作れるように『栽培工程管理』のようなものを体系化し、周辺環境から放射能汚染を低減させる方策を年度末をめどに示したい」と語りました。
(新聞「農民」2013.2.18付)
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