「農民」記事データベース20130211-1056-06

第20回大会の発言から


兼務役員やめ専従を置き
力のある農民連をめざす

 私は、力のある農民連をめざす取り組みについて報告します。

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福井県農民連
玉村正夫さん

 決議案には「組織づくりの目標として、よくがんばっている農民連から力のある農民連へ本格的に飛躍すること。結成して20年以上経過しているにもかかわらず、3けた以下の組織を克服が急がれている」とあります。これは福井県農民連に課せられた重要な課題だと認識しています。

 現状を言いますと、会長の私と副会長2人が市議です。ほとんどの役員が議員で占められているなか、事務局長が専業農家として働きながら、事務的な手続きをしている状況です。専従もいないし、事務所もありません。

 議員との兼務をやめ、専念できる役員が必要です。私も68歳。議員をバトンタッチする相手ができました。役員に若手を起用することも急がれます。

 こういうなかでも、米屋さんを通して消費者に届ける準産直米については、最初、700俵から始まり、昨年は5000俵以上集荷しました。こうした取り組みのなかで、新たに20人の仲間が生まれました。

 農協も準産直米に参加することになりましたが、農協幹部、役員の方に「農民」読者になってもらっていることが大きかったと思います。次期大会までに3けたを超える組織になるようがんばる決意です。


地元あげて運動とりくみ
もっと組織大きくと痛感

 京都府の中心部、口丹波地方から来ました。八木町農民組合という小さな組織のメンバーです。

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京都府農民連
高屋 晧さん

 一昨年末、私の隣の村に突然、産業廃棄物の処理場をつくるという話がでてきました。農村集落の自治会の建物から道路をはさんで4メートルの向かい側にコンクリートのブロックを張り巡らせて、昨年1月に突貫工事を始めました。札付きの業者で表だって運動できないという状況がありました。

 この業者は1日400トンの水を用水路に垂れ流すと聞いていました。もしそういうことになれば、約100ヘクタールの農業用水は汚染されるという事態が予想されました。

 「ここでたたかわなければ農民連の存在意義がない」と対策会議を開き、専門家を呼んで、勉強会などをやりました。地元の意向を大事にしながら、農民の立場で、チラシをまいて宣伝をしました。その結果、4月には、その業者が操業を中止すると言いました。

 府との交渉の中で、府は「地元挙げて反対ならば私たちもがんばる」と回答。「地元の農業者がこぞって反対だ」という態度を明確に伝えて、府がかなり厳しい指導をしました。小さな組織ですが、がんばりましたし、組織をもっと大きくしなければと思いました。

(新聞「農民」2013.2.11付)
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2013年2月

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