『食べもの通信』
500号記念のつどい
家庭栄養研究会
果たしている役割ますます大きく
良質な日本食を紹介していきたい
「心と体と社会の健康を高める食生活」を求めて活動してきた家庭栄養研究会が1月19日、同会が発行する雑誌『食べもの通信』の500号を記念するつどいを開きました。
第1部は、食文化史研究家で長寿食研究所所長の永山久夫さんが、「健康長寿は伝統食でワッハッハ」と題して、記念講演しました。永山さんは、「うまい、ヘルシー、長生き」と三拍子そろった和食文化のすばらしさがいま世界から注目されていることを紹介。
「ところが今の日本の食生活は“幸せのホルモン”といわれるセロトニンが分泌されにくい食生活になっています。セロトニンのもととなる必須アミノ酸をたくさん含む食べものとは何でしょう? それは和食の真髄(しんずい)である“だし”“うまみ”です。みなさん、和食文化を大事にして、楽しく健康に長生きしましょう」と呼びかけ、最後にみんなで「ワッハッハ」と笑って、講演を締めくくりました。
第2部の交流会では、料理や飲み物を囲みながらの楽しい交流となりました。
編集委員の為我井雅子さんらによる、五穀豊穣と同誌の発展を願う獅子舞でオープニング。3人があいさつを述べました。
日本体育大学名誉教授の正木健雄さんは、男子の死産割合が1972年から加速している統計を示し、子ども守る必要性を強調。自らが日本子どもを守る会会長に就任したことを紹介し、「全国各地で、子どもを守る会を結成してください」と述べました。
日本母親大会連絡会代表委員の木村康子さんは、母親大会の歴史を歌った組曲の1つを披露し、「日本の未来を築いていきましょう」と呼びかけました。
農民連顧問の石黒昌孝さんは、食料の輸入が増え、遺伝子組み換え食品など食の不安が広がっているもとで、同誌の果たす役割がますます大きくなっている点を指摘。「国内の農業を育て、安全な国産品を食べよう」と訴えました。
国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)事務局次長の上山興士さんによる乾杯の後、参加者は和やかに歓談しました。
創刊以来の編集員である千賀ひろみさんによる「『食べもの通信』のあゆみ」の紹介や腹話術などが披露されたほか、読者や保育士、栄養士のみなさんが自らの同誌への思いや期待を語りました。
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編集に携わる人たちが並びました。マイクを握るのは上野代表取締役 |
最後に、食べもの通信社代表取締役の上野良治さんが、「これからも良質な日本食、伝統食を紹介していきたい」と閉会あいさつ。「どこかで春が」を全員で合唱して交流会を終えました。
(新聞「農民」2013.2.4付)
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