「農民」記事データベース20130204-1055-02

白石淳一会長のあいさつ
(要旨)

関連/選出された新役員
  /各界から連帯のあいさつ
  /各界からの祝電・メッセージ


画像 2011年1月開催の第19回大会以来2年間、激動する情勢のもと日本の農業・食糧、そして農山村を守るため、TPP参加阻止のたたかいをはじめ、農民の要求を基礎に広範な共同の運動を巻き起こし、その核となって奮闘されたことに心から敬意を表します。

 前大会は、民主党・菅元首相が突如持ち出した「TPP参加の検討」との方向を阻止することが最大の焦点でした。大会ではTPP参加を断固阻止する決意を固め合うとともに、この大会を契機に全国各地で多様な集会や反対の大規模な行動が計画されていました。

 その時襲ったのが東日本大震災でした。農民連では、TPPのたたかいを中断し震災の救援に全力をあげました。まだ復旧していない道路や運送事情の中で、救援物資を「少しでも早く届けたい」と自らトラックを運転し、通れそうな道を選び、帰りの燃料も持参しながら被災地に届けたたくさんのみなさんがおられます。遠くは九州の宮崎、大分からも駆けつけていただきました。

 被災地に入って炊きだしも無数に取り組まれ、現在も継続しています。全国の農民連組織が被災地に寄り添って行った救援活動は、膨大な食料品や生活用品などの救援物資となり、農民連の救援活動を知って「農民連なら」と多くの救援募金を寄せていただきました。

 こうした農民連結成以来最大となった救援活動は、食糧をはじめ生活の糧を失っている被災地のみなさんの命をつなぐことに直結するかけがえのない取り組みとなりました。また、自らも被災しながら、被災者支援の先頭に立って奔走された被災地の仲間の皆さんに敬意を表するとともに、この機会に改めて、救援活動に全力を挙げられた全国の農民連のみなさんに感謝を申し上げます。

 農民連は原発事故後の4・26賠償請求行動を皮切りに、福島の仲間を先頭に全面的な賠償を要求し奮闘してきました。この行動はマスコミにも注目され、国民世論で東京電力を大きく包囲する契機となり、東電に事故の責任を認めさせ、福島県連をはじめ多くの組織で賠償を勝ち取っています。安倍政権は原発推進、再稼働を容認する姿勢です。国民的な運動で反撃することが重要です。

 TPPについても2010年10月の菅元首相の発言以来、民主党政権は幾度となく交渉参加に踏みだそうと機会をねらってきました。この姿勢を後押しし露骨なまでにTPP参加を迫っていたのが日本の財界です。その上、大手マスコミがこぞってTPP参加推進の大キャンペーンを展開しました。

 農民連や食健連はこのような動きに対し、新潟での「APEC対抗国際フォーラム」の成功を皮切りに、TPP参加反対の運動の先頭に立ってきました。そして、TPPは農業に重大な影響を与えるだけでなく、医療や雇用、食の安全など日本経済や国民生活全般に影響がおよぶことなどを明らかにしました。このことが国民の中へ浸透するにつれて世論が大きく変化し、それに伴ってTPP反対の一点での共同の運動が中央でも地方でも広がったのが特徴です。

 財界とアメリカに支えられ誕生した安倍政権の下で、TPP参加へかじを切る危険性が高まっています。閣僚からの容認発言も相次いでいます。

 農民連がこの2年間取り組んできた課題は実に多彩です。食糧主権の運動も大きく発展しています。食料自給率の向上を柱に農業の再生を提案し、農業経営を守るたたかいにも全力をあげてきました。放射能汚染から食の安全を守るため、農民連食品分析センターに放射能測定機器を導入するための5000万円募金は大きな反響を呼び目標を早期に達成し、測定機器の導入も行い、食の安全チェックに大きな役割を果たしています。

 原発ゼロやTPP反対など国民的な運動が大きく高揚しています。この運動のめざしている方向は、人類の存続や格差の是正など持続可能な社会の実現です。

 私たち農民連は、一致点での共同を大事にし、この共同の“核”を担って奮闘する決意です。


選出された新役員(敬称略)

会長 白石淳一
副会長 堂前貢、根本敬、真嶋良孝
財政責任者 斉藤敏之
事務局長 笹渡義夫
事務局次長 上原実、坪井貞夫(新)、松本慎一、吉川利明
常任委員 大沢稔(新)、沖津由子(新)、小倉毅、勝又真史(新)、久保田みき子、鈴木亮(新)、鈴木弥弘(新)、高橋マス子、八田純人、原弘行、宮沢国夫、村田深、目黒奈美子、森島倫生(新)、森谷精、森吉秀樹、横山昭三、来住誠太郎
会計監査 菊地敏郎(新)、早崎英夫、宇井正一
顧問 赤間守(新)、石黒昌孝、大坪求、岡田厚美、奥登、小林恭子(新)、小林節夫、佐々木健三、佐藤長右衛門(新)、重富健一、下山田虎之助、高橋嘉一郎、谷口一夫、飛田元雄、中津孝司、町田拡、松倉多助、村尻勝信、山口和男、山下始胤

各界から連帯のあいさつ(敬称略)

【大会1日目】▽日本共産党中央委員会書記局長 市田忠義▽日本米穀小売商業組合連合会理事長 長谷部喜通▽全国労働組合総連合議長 大黒作治▽新日本婦人の会会長 笠井貴美代▽国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会事務局長 坂口正明
【大会2日目】▽全国農業協同組合労働組合連合会書記長 国分博文▽全国革新懇代表世話人 杉井静子▽日本婦人団体連合会副会長 柴田真佐子▽全国商工団体連合会会長 国分稔

各界からの祝電・メッセージ(順不同)

▼全国農協青年組織協議会▼日本自治体労働組合総連合▼日本国家公務員労働組合連合会▼国土交通労働組合▼全法務省労働組合▼全司法労働組合▼特殊法人等労働組合連絡協議会▼全税関労働組合▼全労連・全国一般労働組合▼全日本建設港運一般労働組合東京都本部▼全国検数労働組合連合▼郵政産業労働者ユニオン▼通信産業労働組合▼全国福祉保育労働組合▼全国印刷出版産業労働組合総連合会▼全国自動車交通労働組合総連合会▼全日本国立医療労働組合▼自治労連東京水道労働組合▼東京地方医療労働組合連合会▼東京土建一般労働組合▼国民生活向上各階層東部共同行動実行委員会▼明治乳業争議団▼婦人民主クラブ▼日本母親大会連絡会▼日本青年団体協議会▼日本民主青年同盟▼日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会▼日本中国友好協会▼全日本民主医療機関連合会▼原水爆禁止日本協議会▼消費税廃止各界連絡会▼消費税をなくす全国の会▼働くもののいのちと健康を守る全国センター▼原発問題住民運動全国連絡センター▼自治体問題研究所▼日本国民救援会▼公害・地球環境問題懇談会▼新日本スポーツ連盟▼全国地域人権運動総連合▼日本消費者連盟▼全日本年金者組合▼病体生理研究所▼代々木総合法律事務所▼日本共産党衆議院議員 高橋千鶴子、塩川鉄也▼日本共産党都議会議員団▼あかつき印刷(株)▼(株)光陽メディア▼(株)きかんし▼きんまる星醤油(株)▼(株)ダンアート▼(株)プラスワン▼農民連顧問 下山田虎之助

(新聞「農民」2013.2.4付)
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2013年2月

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