北の大地ならではの産物
ごんぼわさび
(ホースラディッシュ)
みんなが同じ時期に同じものを植えて―
岩手県農民連女性部の取り組み
農民連の産直見本市で
“変わったもの”と話題に
岩手県は本州で一番面積の広い県として知られています。それぞれの地域や生産物によって農繁期も少しずつ違い、何かをアピールすることができないできました。
岩手県農民連女性部では、「みんなで同一品目を栽培できないかな?」と、雑穀に挑戦したこともありました。「もう少し誰でも取り組めてインパクトのあるものは!」と行き着いたのが、ホースラディッシュでした。
地元では、「畑わさび」とか「大根わさび」とか「ごんぼわさび」とか、さまざまな名前で呼ばれ、昔から家々の敷地にはたいてい数株は植えてあるものでした。日本では北海道が本場で、南の地方ではできない作物です。数ある呼び方のなかから「ごんぼわさび」という名前に決定。これを一畝(うね)同一品目栽培として植えてみようと始めてから数年、農民連の産直見本市にも出品し、「変わったものがある」と少し話題になりました。
掘り出す時の大変さは、植えている人にしかわからないものがあります。大根のように葉っぱを持って土から抜くというふうではないのです。“ごんぼ”とはごぼうという意味の方言ですが、ごぼうのようにまっすぐに伸びているイメージとは程遠く、もう自由自在に根を伸ばして育っているので、掘るのは大変です。
まだまだ課題も多いのですが、これからも良いものが作れるように工夫していきます。
(岩手県農民連 久保田みき子)
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▼問い合わせ先 TEL・FAX 0198(28)2628(久保田)、0197(23)3784(橋本)
ごんぼわさび(ホースラディシュ) さわやかな辛味があり、すりおろしてローストビーフの薬味に使われることが多い野菜です。すりおろしてから時間がたつと辛味が減ってきますが、レモン汁や酢をかけておくとさらに抑えることができます。細い部分は冷凍した状態ですりおろすといいです。血栓防止、高血圧予防、利尿促進などに効果抜群。しょうゆ漬けにしてビンに入れておくと、すぐに使えて便利です。おかずにもなりますよ〜!
(新聞「農民」2013.1.21付)
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