「農民」記事データベース20121210-1049-14

はたらく女性の中央集会

立命館大学名誉教授
安斎育郎さんが講演


負の遺産・原発を、将来に残すな

全国から1350人 京都市

 はたらく女性の中央集会が11月10、11の両日、京都市で開催され、全国からのべ1350人が参加しました。

 記念講演は、安斎科学・平和事務所所長で立命館大学名誉教授の安斎育郎さん。小学生のころ5年間、福島に疎開した経験があるという安斎さんは、原発事故から1年8カ月たった今でも、子どもたちが運動場で遊べない状況に、「原子力を研究してきた者として、今回の事故を防げなかったことを反省している」と話し始めました。そして、「隠すな、うそをつくな、故意に過小・過大評価するな」と訴え続けてきた安斎さんは、「原発事故は、子や孫に責任はない。広島・長崎を経験した日本が、なぜ54基もの原発をつくったのか。アメリカの圧力によって国をあげて原発政策をすすめてきた結果だ。負の遺産を将来に残してはならない」と訴えました。

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講演する安斎育郎さん

 最後に「日本人は問題解決をおかみやヒーローに頼る『水戸黄門症候群』にかかっている。国のあり方に7割の国民が不満を持っているのに、投票率は3割程度。主権者としての権利をしっかりと行使すべきだ」と指摘し、その通りだと思いました。

 福島から参加した方は「いまも16万人が依然として避難生活を強いられているのに、原発事故の真相もはっきりせず、失望と不安が広がっている。原発事故は原発のあるところならどこでも起こりうる。子どもの未来を脅かす原発はいらない」と発言しました。

 来年の開催地は愛知県です。みなさん、ぜひ参加しましょう。

(兵庫農民連女性部 万年ルミ)

(新聞「農民」2012.12.10付)
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2012年12月

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