この人
今年4月から産直担当に
福岡・京築農民組合事務局 池亀豊さん(59)
国鉄マンから農業の守り手に
京築農民組合に入って3年目。今年4月から産直の担当をしています。産直担当の木本正見さんが作る「お米のニュース」を読んでいつも感心していました。60年余かけたお米への愛情、日本の農業、平和を守ってきたという気概が、木本さんの人生からからにじみ出るもので、ぼくにはこんな含蓄のある文章は書けないなあ、と思っていました。ところが、82歳になられた木本さんが「もうニュースを書けない」という連絡を受け、ぼくが書くことになりました。
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TPP反対のキャラバンで、左端が池亀さん |
ぼくは、国鉄で働いていました。いまから24年前、国鉄が分割民営化され、「広域移動」(たたかう労働者を会社の言いなりになる社員に入れ替える)で大阪に行きました。そこで出会った国鉄労働組合の人たちは、ぼくが来たために玉突きで「人材活用センター」に収容されましたが、職場ではとても良くしてくれました。大阪で友だちのいないぼくにとって彼らは大変心強く頼もしく、平和運動で知った新日本婦人の会や農民連の方々にも大変親切にしていただきました。
4年前、母の介護のために帰ってきました。ちょうど田植えが終わったころで、築上町全部が青々と「稲の苗色」に染められた時期でした。「あ〜、生きているんだなぁ」と新鮮な喜びを強く感じました。
ぼくも農業が大好きです。これからも全国の仲間のみなさんとともに、日本の農業を守る運動に取り組んでいきたいと思っています。
(新聞「農民」2012.12.10付)
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