農民連が東京都知事選で
宇都宮けんじ候補支持
関連/関税撤廃、医薬品制度認めないなら“TPPに署名しない”
宇都宮知事の誕生で農業再生に展望開ける
農民連は、12月16日投票の東京都知事選挙にあたって、「人にやさしい東京をつくる会」から出馬した宇都宮けんじさん(前日本弁護士連合会会長、65歳)の支持を決めました。
農民連の白石淳一会長は、「宇都宮さんが掲げている『誰もが人らしく生きるまちに』『脱原発を東京から』『子どもたちのための教育の再建』『憲法が生きる東京に』の4つの政策について強く賛同します」と伝えました。そして、「東京都の農業は石原都政のもとで衰退させられました。宇都宮けんじ都知事の誕生は、東京都の農業再生に大きな展望をもたらすものと確信しています」と期待を込めています。
東京都民はもちろんのこと、東京にいる家族・親せき、知人・友人に「今度の都知事選挙は宇都宮さんへ」と声をかけ、支持を広げましょう。
ニュージーランド首相が言明
ニュージーランドのキー首相が「アメリカ・カナダが農産物の関税を撤廃しないかぎり、TPPに署名しない」と発言していることがわかりました。ニュージーランド・ヘラルド紙(11月27日)が報じたもの。
ニュージーランドは輸出総額に占める農産物の割合が50%を超える農産物輸出大国。なかでも乳製品輸出は世界全体の30%を占め、世界第1位です。一方、アメリカは、ニュージーランドの大手酪農団体が輸出を独占していることを理由に、関税撤廃に応じない方針を表明しています。
アメリカは、国際競争力が強いニュージーランドやオーストラリアに対しては「例外」措置を認めるよう迫り、ほかの国に対しては、例外なき自由化を強要するダブルスタンダード路線をとっていますが、キー首相の発言はこれに反対し、例外なき関税撤廃を求める意図を明らかにしたものです。
キー首相はまた、ニュージーランド医薬品管理庁が医薬品を買い入れ、国民に安価に供給する制度の廃止を求めるアメリカの圧力に反対し、「同制度の維持がTPP署名の条件である」という考えを示しました。
ニュージーランド首相の発言が示しているのは、関税撤廃にいっさい例外を認めないことと、公的医療制度も緩和・撤廃の対象になるというTPPの冷徹な原則です。やっぱりTPP参加は論外の暴挙です。
(新聞「農民」2012.12.10付)
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