「農民」記事データベース20121203-1048-04

農のこころ

丸山美沙夫


 かりがねの声に安らぎ田の眠る

            沢田 稲花

 俳誌『志茂俳句会月報』から。雁は十月ごろ飛来し、三月ごろに帰って行く渡り鳥。「かりがね」とも云う。もうすっかり稲田は片付いて、雁渡る田園の景は美しさとともに、季節の移りゆく哀歓も感じさせる。この句の「田の眠る」には、収穫の喜びとともに田への感謝の思いもこめられている。農土への深い情感が。

(新聞「農民」2012.12.3付)
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2012年12月

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