「農民」記事データベース20121112-1045-11

旬の味


 来年のNHK大河ドラマは「八重の桜」だ。国が敗れても「どんなに苦境であっても人は幸せでなくてはならぬ」と不屈に生き抜いた会津藩士の娘、山本八重、後の新島襄(じょう)の妻の生涯を描く▼会津藩の家訓に「賄(まかな)いを行い、媚(こび)を求むべからず」とある。毅然として生き自らに自信を持てと。被災地復興への思いは、八重の魂と響きあうことができるのか▼海外では「ヒロシマ・ナガサキ・フクシマ」とつなげて報道される。しかし、ヒロシマ・ナガサキと福島は一緒ではない。東京電力という企業と原発を「安全神話」にすりかえた国の責任を福島に負わせてはならない。国民一人ひとりが、福島を「故郷という共同体」と自覚するなら、「フクシマ」ではなく「福島」のためになにができるのか。自分に問う▼前川清は歌う。「二度と会えないことがわかっていたのなら、抱きしめ続けたのに。本当ですか、哀(かな)しみにもやがて終わりが来るって。本当ですね、哀しみが終わっていつか笑える日が来る」(作詞・伊集院静)

(あ)

(新聞「農民」2012.11.12付)
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2012年11月

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