7月豪雨で被災した下郷農協(大分)に
農民連が復興募金渡す
縁深い東都生協も
7月上旬、2度にわたる記録的豪雨で大きな被害を受けた、大分県中津市耶馬渓町の下郷農協。被災直後から、農民連、農民連ふるさとネットワーク、日販連(日本販売農業協同組合連合会)は連名で復興募金への協力を呼びかけていましたが、10月2日、下郷農協の矢〓和廣組合長に全国から寄せられた約224万円の復興募金が手渡されました。また、下郷農協とつながりの深い東都生協の中村紀子副理事長が、約785万円の募金の目録を手渡しました。
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下郷農協の矢〓組合長(中央)に募金を手渡した農民連の笹渡事務局長(右)と東都生協の中村副理事長 |
下郷農協は、農協事務所や購買店舗など多くの施設が冠水したのをはじめ、鶏肉処理工場が跡形もなく流され、作業中だった職員の1人は今も行方不明という甚大な被害を受けました。また、はんらんした山国川沿いでは、多くの住宅や建物、水田などが浸水しました。
東日本大震災の被災仲間も協力
農民連の笹渡義夫事務局長は、「被災後、現地に足を運びましたが、あらためて下郷農協の役割は地域の財産だと痛感しました。この募金には、東北で被災した仲間からも多くの協力がありました。それは東日本大震災の時に下郷農協に支えてもらった、今度は自分たちが支える番だという思いがあったからです。ぜひがんばって復興してください」と激励しました。
下郷農協の矢〓組合長は、「被災後、いち早く全国のみなさんから支援をいただき、幸いにも米を除く農作物の生産は順調で、鶏肉加工場以外は通常の業務を取り戻しています。下郷農協の復興は、地域全体の復興にとっても大きなことで、地域の人たちからも本当に喜ばれています」と現状を報告し、「仲間のありがたさを痛感しました。本当に感謝してもし尽くせません。みなさんの支援を糧にして、これからも地域の農業を守っていきます」とお礼を述べました。
募金は、鶏肉加工場の再建などに活用される予定です。
〓は崎の大が立。
(新聞「農民」2012.10.15付)
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