「農民」記事データベース20121001-1039-07

ビア・カンペシーナ青年会議に
初めて参加して

農民連青年部幹事 茶農家(静岡・藤枝)
杵塚 佳苗(かな)

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原発事故の放射能汚染の発言に
“怖さわかった”とベトナム青年

画像 私ははじめて、国際農民組織ビア・カンペシーナの東南・東アジア地域青年国際会議に参加しました。1日目の印象は、各国の抱えている問題がとてもバラバラで解決するのはとても難しいと感じました。

 最終日はグループに分かれて行動計画をたてる話しあいでした。食糧主権、農地改革、エネルギーと気候変動、教育と農業研修の4つに分かれました。

 言葉を慎重に

 私と杵塚歩さん、ベトナムの2人、そして、農民連国際部・武田伸也さんの友人で通訳のマリコバ・ナタリアさん(ウクライナ)の5人はエネルギーと気候変動について担当しました。

 このメンバーをみればわかるように、原発をメーンに話を進めていくことになりました。原発事故に苦しみ、恐さを身を持って体験した日本とウクライナ、これから原発に参入しようとしているベトナム。

 私たちのグループは最初、私が原発についての話題に触れると、重苦しい雰囲気に包まれました。ベトナムの2人は、言葉に慎重でした。

 私は、自分のプレゼンテーションで原発の被害について話しました。静岡も放射能被害がでて、売り上げは戻らず、11年産のお茶を全量廃棄したこと、東電に損害賠償を求めるとともに、消費者との交流を通じてお茶への理解を深めてもらう取り組みを報告しました。

 ナタリアは、チェルノブイリ原発事故が起きたとき6歳で、100キロの場所にいました。「約2週間、まったく何の情報もなく、事故の次の日は、お祭りでたくさんの人が外に出ていた」と話してくれました。

 できる範囲で

 こうした話を聞いた後ですから、ベトナムの2人も原発がいかに恐ろしいかをよく理解していたと思います。

 グループディスカッションは行動計画を考えるというものでしたが、私たちのグループは、その手前の大きな問題に立ち止まってしまいました。

 4グループの話し合いが終わり、各代表者が決まった行動計画を発表します。私が代表になり、みんなの前で次のように話しました。「日本は今、ベトナムに原発を売ろうとしています。私たちはお互いの国の事情で、感情的になってしまい、行動計画について十分議論することができませんでした。これからどうしていくか、お互いにできる範囲で行動していきたいと思います」

 本心を打ち明け

 会議が終わり、ひとりひとり、この1週間の感想を述べていく時間になりました。ベトナムの参加者は、福島について、「恐ろしかった。ここにきて原発の怖さを知ることができた」と最後に本心を打ち明けてくれました。


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(新聞「農民」2012.10.1付)
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2012年10月

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