旬の味
全国研究交流集会が開かれた宮城県の旧鳴子町。ここでは2006年から「鳴子の米プロジェクト」が始まった▼当時、農水省が大規模農家しか支援しない「品目横断的経営安定対策」を導入した。山間地の多い鳴子町では、620戸の農家のうちわずか5戸しか支援の対象にならない。鳴子温泉は農民や漁民の湯治場として栄えてきた。その農家が困っている時に何かできないか。農家やホテル・旅館の関係者、こけし職人など地元の人たちが集まって、農家が安心して米づくりができるよう、1俵2万4000円の予約購入で支えていこうという仕組みができあがった▼さらに東北181号という品種との出合い。減反の中で埋もれていた山間地向けの米が鳴子でよみがえり、「ゆきむすび」と命名された。それは地域と農家、都市と農村、いろんな人を結びたいという願いが込められている▼「ゆきむすび」を味わえるお店「むすびや」もオープン。大震災を経て、「人と人が支えあう力」がここ鳴子でも広がっている。 (あ)
(新聞「農民」2012.8.20付)
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[2012年8月]
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