農のこころ丸山美沙夫
青天や歯よりも白き稲の花 若井 新一 総合誌『俳句』から。出穂するとすぐに稲は白い花を咲かせる。見落としそうな薄緑色の穂に付けた小さな花である。無事に受粉が終れば日一日と穂粒もふくらんでいく。稲づくりにとっては価値のある可憐な花である。この句の「歯よりも白き」に覗き込む農びとの収穫への期待が、その口元にこぼれているようだ。
(新聞「農民」2012.8.20付)
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[2012年8月]
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